| |
![]() |
![]() |
| # 7 |
| 読者の質問にバッジョが答えてくれるこのコーナー。 バッジョ自身もこのコーナーを楽しんでくれているようです。 思わずバッジョが微笑んでしまうような、 ユニークな質問を、どんどん送ってください! インタビュー●高橋在 interview by Ari TAKAHASHI 写真●高橋在 photo by Ari TAKAHASHI |
ロビー、これまで多くのゴールを決めてきたけど、最も記憶に残るゴールは? ロベルト・バッジョ(以下R) ―― 1つだけ挙げろというのは難しいよ。だって、1本のゴールを決めることだってとても難しいことなんだ。だから、それぞれのゴールに大きな喜びがあるし、貴重なゴールもたくさんあった。その中から1つを選ぶのはとても難しいよ。 でも特別な思いがあるというゴールはあるでしょう? 何か覚えていない? R ―― たくさんあるよ。あえて挙げろと言うなら、W杯準決勝のゴールかな、いや、準々決勝のゴールかな……すべてのゴールに思いがあるんだ。それがどんなゲームであってもね。でも、W杯でのゴールはやっぱり特別かな。独特の味がするんだよ。
R ―― 子供ほどは可愛くはないけど(笑)。でも、特別な感情という意味では同じかな。 さらに難しい質問だよ。最も感動した勝利は? R ―― 最も感動した勝利ね……たぶん、膝のケガを克服したという勝利かな。君も知っているとおり、「もうプレーできないんじゃないか」と思ったくらいだからね。ケガを克服できたことが、最も美しく最も重要で、かつ、最も大きな勝利だったと思うよ。 それでは最もキツかった敗戦は? 最もショックを受けた敗戦はなにかな? R ―― W杯決勝(94年)での敗戦だと思う。単に決勝で負けたという意味でなく、ああいう形で負けたということがショックだったんだ。ゲームの連続、合宿、練習、汗、自己犠牲の4年間だったんだよ。そういった苦労が、PK戦という一瞬の勝負で泡となってしまったんだ。そう簡単に負けを受け入れることはできなかったさ。同じ負けるにしても、90分間の戦いで負けたのだったら、それなりに諦めもついただろうし、納得もいったと思うんだが……PK戦では負けた気がしないんだ。
君はこれまで多くの監督の下でプレーした。エリクソン、ヴィチーニ、マイフレーディ、トラパットーニ、サッキ、カペッロ、リッピ、タバレス、ウリヴィエリ、チェーザレ・マルディーニ、マッツォーネ……君が最も愛した監督は誰かな? R ―― 最も好きな監督はマッツォーネだよ。残念ながら知り合うのが遅かったけどね。もっと早く知り合えていれば、といつも思っているよ。マッツォーネは単にいい監督というだけじゃない。あらゆる面で素晴らしい人物なんだよ。残念ながら34歳にしてやっと彼に知り合えたということさ。 今度は会長について。 多くの会長が君を愛してくれたよね。アニェッリ、ベルルスコーニ、ガッツォーニ、モラッティ……そして、現在のコリオーニ。 君が最も愛した会長は? R ―― 会長とは常にいい関係だったと思っている。敬意も抱いていたし、サッカーの世界を離れての友情すら感じていた。今、君が名前を挙げた会長の全員とすごくいい関係にあったと思っているし、ブレッシャのコリオーニ会長ともとてもうまく行っていると思う。これまでも何度か言っているけど、人間関係で大事なのはピッチ外でどれだけ互いを認められるかということなんだ。要するに、選手としてだけでなく、人間として互いに尊敬できるかどうかというのが大切な要素なんだよ。 “グエリン・ドーロ”の授賞式でモラッティ会長が、「インテルのドアはいつでもバッジョのために開けられている」と言ったそうだけど? R ―― 確かにね。でも、今は以前よりは狭くなっているんじゃないかな。何せ、僕のゴールでインテルはUEFAカップ出場権から遠のいてしまったんだからね(笑)。まあ、冗談は別として、モラッティがそう言ってくれるのはとてもうれしいよ。僕はインテルでの2年間、僕の持っているすべてを出し切ろうと努力したつもりさ。モラッティにはすごく愛着を感じていたし、彼の役に立ちたいとも思っていた。いずれにせよ、1年が経過した今、そういう言葉を耳にすることはうれしいことだよ。 モラッティ会長は、君を放出せざるを得なかったことを悔やんでいるようだけど? R ―― そうだね。彼自身の口から何度もその言葉を耳にしたよ。行き先が決まらないで1人で練習していた時も、「待ってろよ。まだどことも契約するなよ!」と言っていた。ただ、ずっと待つわけにはいかないよ。予定していても、そのとおりになるとは限らないし、予想していないことが起こることもあるしね。結局、インテルからは何の連絡もなかった。僕は数カ月家で過ごしたさ。僕を使ってくれるチームを待ったんだ。結果、それによって相当な時間を無駄にしてしまった。
君はこれまで多くのチームでプレーした。 ヴィチェンツァ、フィオレンティーナ、ユヴェントス、ミラン、ボローニャ、インテル、そして現在はブレッシャ。 君が最も愛したチームは? R ―― 自分がプレーしたチームはすべて愛したと思っている。だって、すべてのチームが僕のサッカーの歴史のひとコマになっているんだからね。でも、どのチームでも楽だということはなかったな。だって、僕らの職業では常に最高のものを出さなくてはならないんだ。そして、最高のものを出しても、それが最高の結果につながるとは限らないんだ。例えば、インテルの時がそうだよ。僕としてはいいチャレンジをしたつもりさ。でも結果はついてこなかった。新しいチームに移ると学ばなくてはいけないことがたくさんあるんだ。新しいチームメイト、新しい監督、人の考え方も変わるし、新しいファン……こういったものを2次的に考える人もいる。ただ、僕はとても重要な要素だと思っているんだ。現役生活の終盤に入った今、過去を振り返ってみると、僕はいろいろなチームでプレーできたことをよかったと思ってるよ。もちろん、生涯1つのチームでプレーし、チームのバンディエラ(旗頭)になり、町のシンボル、チームのシンボルになることを願っている者にとっては、チームをしばしば変えるというのは耐えられないことだろう。でも、チームを移ることで、新しいものを目にすることができるし、より多くの人の考えを知ることもできるし、違った伝統や文化に接することができる。たとえ、それが実家から2時間の近いところであってもね。
君の好きな車は? R ―― 安全性の高い車だね。(故障して)僕を道路に置きっぱなしにしないような車さ。それと、快適な車がいいな。 大型車、それとも、小型車? R ―― 何も大きい必要はないよ。安全性の高い車が一番さ。その他は2次的要素だね。 好きな車の色は? R ―― 特にないな……ブルー、グレー、何でもいいよ。 好きな動物は? R ―― ラブラドール犬が好きだな。それに、カモかな。ハンティングの獲物だからね(笑)。 ラブラドール犬は何頭飼っているの? R ―― 今は4頭だよ。 今はというと、以前はもっと飼っていたの? R ―― そうだね、もっと飼ってたな。 何頭いたの? R ―― 子供を産んだからすごく増えちゃったんだ。「僕が家を出て行くか、犬が出て行くか」ということになって、結局、犬が出て行ったんだ(笑)。
これまでに最も感動した瞬間は? R ―― 娘の誕生を見た時。 料理をすることはあるの? R ―― あるよ。食事を作ることはけっこう好きなんだ。特に、子供たちが「作って」と言う時はね。みんな喜んでくれるから。 君の得意料理は? R ―― 肉料理でも魚料理でも何でもOKだよ。要するに食べる人が喜んでくれればそれでいいのさ。 |