インタビュー・文●マリオ・スコンチェルティ
Interview and text by Mario SCONCERTI
写真●高橋 在、グエリン・スポルティーヴォ
Photo by Ari TAKAHASHI/GUERIN SPORTIVO
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今現在、トッティには特定のガールフレンドはいない。以前と変わった点と言えばそんなところだろうか。いや、そんなはずはない。特定の女性はいなくとも、不特定多数のガールフレンドがいるはずだ。彼が、恋人と別れ、“独身生活”に戻ってからおよそ1年が経過した。彼ほどの男に、特定の女性がいないというのは信じがたい。「独り身は寂しいかい?」と尋ねると、「キツい、本当にキツいよ」と笑みを浮かべながら彼は答える。確かに、彼とデートをしたがっている女性は多い。しかし、数百、いや、数千の女性の中から1人を選ばなければならないのは“キツい”だろう。例えば、今日が月曜日だとしよう。練習は休みである。トッティは何をするだろうか?外出したいのか、パーティーでも開きたいのか、あるいは、女性と戯れたいのか?「友だちに電話するよ」と彼は答える。だが、トッティ、人間は老いてくると、どうでもいいことが気になるものなのだ。私は尋ねずにはいられない。「君だったら、ちょっと指を鳴らすだけで女性は寄ってくるだろう?」
トッティは私を見つめ、ただ微笑む。彼はそういう男なのだ。私だってわかっているつもりだよ。「君の友だちは幸せ者だね?」と言うと、「そう、みんな幸せだよ」と彼は言う。そのとおり、彼の友だちはトッティの友だちというだけで、トッティ以上に女性に接するチャンスがあるはずなのだ。しつこいと思うだろうが、私は聞く。「君に近い女性はいないのかい?」 何らかのストーリーが、何らかのアバンチュールが、そして何らかの魅力ある出来事があるはずだ。「例えばゴールを誰かに捧げるとしたら、誰の名前を口にするのかな?」 「何だって?」と彼は聞き直す。「いや、別に複雑なことではない。思い出す名前でも構わない。挨拶しただけでも心に残る場合だってあるだろう?」
「女優の名前でもいいかな?」とトッティは口を開き、「もちろんさ」と私は言う。「じゃあ、モニカでいいよ」と彼は言う。モニカ、モニカ、モニカ……、私の脳細胞がモニカという名前のリストを検索すると、背が高く、彫像のような美しさをたたえたモニカ・ベッルッチの姿が浮かんでくる。だが、彼女はトッティよりも10歳以上歳上である。「いや、ベッルッチではない」と彼は言う。私には他に誰も思いつかない。すると、彼は、「ねえ、早くわかってよ」と私をせかす。私には何を言っていいかわからない。わかっていることは、トッティがファンタスティックな青年であるということだけだ。シンプルでありながら、深遠な部分を持ち合わせている青年だということだけだ。トッティは他人とは違うことを苦にしない若者である。サッカーをあまりにも愛するがゆえに、彼ほどの能力を持った選手は世界にわずかしかいないということにすら無頓着なのだ。 |