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| ピアチェンツァのダリオ・フブナーは4月28日に35歳の誕生日を迎える。35歳と言えば、82年W杯でイタリアを優勝に導いたパオロ・ロッシが現役を引退し、第ニの人生を歩み始めて4年が過ぎた、そんな年齢である。だが、フブナーは衰えを知らぬかのようにゴール前に飛び出し、得点王の座を仕留めようとゴールを量産し続ける。35歳を間近に控えたとはいえ、彼がピッチに別れを告げるのはもうしばらく後のことになりそうだ。なぜなら、ダリオ・フブナーは、煙草と食後のグラッパ(ぶどうの搾りカスから造るイタリアの代表的な食後酒)以上に、カルチョを愛する男なのだから。 | ||||||||||||||||||||||||||
| インタビュー・文●マッテオ・マラーニ Interview and text by Matteo MARANI 写真●グエリン・スポルティーヴォ Photo by GUERIN SPORTIVO |
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| 想像してほしい。もし、あなたの隣に住むごく普通の人が、セリエAで得点王争いをしているとしたら……。 現実の世界で、まさにそのままを生きる人物がいる。第27節終了時点で、セリエAの得点王争いのトップにいるダリオ・フブナー、その人だ。彼がプロサッカー選手という“特別な”職業に就いているのは単なる偶然にすぎず、実際の彼は“ごく普通の”人間なのである。 1日15本の煙草を吸い、食後のコーヒーの後には必ずグラッパを注文し、休みの日になると2歳半の息子マルコと自転車で近くの牛乳工場に出かける。セリエAでプレーするダリオ・フブナーは、このような生活を送っている。ちなみに牛乳工場に出かけるのは、マルコが牛や馬が大好きだからだそうだ。 「金曜日には、マルコと一緒にクレーマで開かれる青空市にも出かけるんだよ」。パパ・フブナーは、うれしそうな表情で語る。フブナー一家は、現在パッサレーラという町に住んでいる。ダリオいわく、霧が立ち込めるパッサレーラの町を、息子と2人でよく散歩するそうだ。 「パッサレーラは、人口が300人くらいの町でね。住民のほとんどが老人なんだよ。まあ、さすがに今朝亡くなった人はいなかったと思うけどね(笑)」。パッサレーラの自宅からピアチェンツァの練習場までは、車で35分ほどで着く。「ブレッシャにいた頃に比べれば、間違いなく10分は得しているだろうな」。 ダリオは、スカウトの存在を認めない。30歳になってようやくセリエAデビューを果たした彼は、アンディー・ウォーホルの華々しさとは縁遠いのだ(60年代、アメリカン・ポップアートの旗手であったアンディー・ウォーホルは、芸術家としてだけでなく、数多くのスキャンダラスな話題を提供し、マスコミ、ファッション界、ニューヨークの社交界でも常に注目を浴びる存在であった)。 「俺は有名人になんかなりたくないんだよ。よくテレビにゲストとして招待されるんだけど、嫌なんだよな。先週も『コントロカンポ』(“ITALIA−1”が日曜の夜に放送する人気スポーツニュース)から出演依頼があったんだけど、結局、妻のローザと一緒に家のソファーに寝っころがってその番組を見るほうを選んだんだ。彼らがどんなことをやっているのか、スタジオに見に行くだけというなら別にかまわないよ。もちろん、普通の人たちに交じってだけどね」 結局のところ、彼はそういう男なのである。 |
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