インタビュー・文●ルイージ・ロニョーニ Interview and text by Luigi ROGNONI
写真●グエリン・スポルティーヴォ Photo by GUERIN SPORTIVO


あの日から20年が経過した。 今の彼にとってカルチョは趣味の域を出ないもの、いや、過去を振り返らない彼にとって、むしろ、厄介なものなのかもしれない。 過去を忘れ去り、実業家としての人生を歩んでいる彼だが、現役当時に痛めた膝のうずきが彼をしばしばカルチョの世界に引き戻す。 

1982年の夏の思い出を忘れ去る必要はないだろう。 八百長事件の疑いにより長期間の出場停止を科せられたパオロ・ロッシに、ベアルゾット監督からお呼びの声がかかったのはスペインW杯開幕の直前だった。 突然の招集が彼のサッカー人生を変えた。 270分間プレーして奪ったゴール数が6。 2次リーグのブラジル戦でのハットトリック、準決勝のポーランド戦の先制ゴール、そして決勝、西ドイツ戦の先制ゴール……パオロ・ロッシは、アッズーリを世界の頂点に引き上げたのである。 

あの日から20年が経過した今、パオロ・ロッシはサッカー界から離れ、事業に励んでいる。 過去の栄光に生きることを良しとしないパオロ・ロッシが、今のアッズーリについて語り始めた。 
1 / 4