44ゴールという数字そのものはうれしいよ。ゴール数は
ストライカーのサッカー人生を克明に物語るものだからね
君のヨーロッパカップ戦での活躍は注目に値する。今シーズンも、予備戦のスローヴァン・リベレッツ戦で2ゴールを決め、ミランを本戦に導いているし、チャンピオンズリーグの1次リーグでは、すでになんと8ゴールを記録している。現時点で、君のヨーロッパカップ戦ゴール総数は44となっている。これはアルトベッリ(70年代後半〜80年代中頃のインテルを支えたストライカー。後にユヴェントスへ移籍。イタリア代表としても活躍し、代表として歴代5位タイとなる25ゴールを挙げている)を抜いてイタリア人としてはトップの数字だ。この数字は素晴らしいよね。
I ―― 長い間やっていれば、総ゴール数は増えるものさ。ただ、44ゴールという数字そのものはうれしいよ。ゴール数はストライカーのサッカー人生を克明に物語るものだからね。つまり、それだけストライカーとして良いサッカー人生を送っていることの証なのさ。ただし、記録としては、いずれ抜かれるものだと思っているから、どうでもいいことさ。デル・ピエロも僕と変わらないゴール数を挙げているしね。とにかく、今の僕には、過去のゴールを振り返る気持ちはない。僕はまだしばらく現役を続けるつもりなんだ。今後も自分のゴール記録を伸ばしていくつもりだよ。
ゲルト・ミュラーが持つ、ヨーロッパカップ戦通算66ゴールの記録を意識したことは?
I ―― 現時点でそんなことを考えたら、ゲルト・ミュラーに失礼だよ。ただ、冷静に計算すると不可能ではないと思う。彼の記録を抜くには、さらに23ゴールを決める必要があるけど、5年もあれば実現可能な数字だよ。もっとも、その前に、ディ・ステーファノの記録(通算49ゴール)があるし、サンティジャーナの記録(46ゴール)もある。何事にも順序があるんだ。まずはこれらの記録をクリアすることが先決さ。でも、それ以上にチームの勝利を優先したいところだね。カップ戦の場合はチームが勝たなければゲーム数自体が減ってしまうから、個人記録だって伸びないしね。
君はアッズーリの一員としても通算で15ゴールを叩き出している。しかし、“バロン・ドール”の審査員は一度としてインザーギを有力な候補者に挙げたことはない。このような評価についてはどう思う?
I ―― いや、不満は全然ないよ。デル・ピエロ、マルディーニ、トッティ、ヴィエリなんかと一緒に、候補者50人にノミネートされたことだけでも満足しているんだ。それに、“バロン・ドール”を受賞するには、所属するチームで何か大きなタイトルを獲るとか、代表として国際大会に優勝することが必要なんだろう? 昨シーズンの僕は、どちらの資格も満たしていない。“バロン・ドール”なんて全く考えていないし、それだけの成績を残したとも思っていないよ。
“バロン・ドール”にしても、“FIFA最優秀選手”にしても、ほとんどの賞をレアルの選手が独占しているという事実をどう思っている? ミランの選手が受賞するにはまだ先は長いという感じもするんだけど……。
I ―― 確かにレアルの選手が個人賞を独占している印象は強い。さっきも言ったように、この5年間でレアル・マドリーはチャンピオンズリーグを3回も制しているから、それも当然のことだと言えるんだけど、だからといって、個々の選手の能力にそれほど差があるとは思えないね。その証拠に、この前の直接対決ではミランが勝ったわけだからね。まあ、3月のマドリッドでのゲームに勝たないことには大きいことは言えないけど、少なくとも現時点では、ミランはレアルに優っているはずさ。
正直に言ってよ。スクデットとチャンピオンズリーグ、どちらが欲しい?
I ―― 月並みな質問には月並みな答えをするだけさ。「両方欲しい」と言うしかないな。
あえて、どちらかと言われたら……。
I ―― スクデットの経験はあるけど、まだチャンピオンズリーグ制覇の経験はない……こう言えば、わかるだろう? チャンピオンズリーグに優勝して、東京でのトヨタカップに臨む。さらに、ヨーロッパ・スーパーカップを戦うというサイクルは悪くないよ。いや、最高のパターンと言えるのかもしれないね。マルディーニやコスタクルタ、それにセードルフもアヤックス時代にこの最高のサイクルを経験している。“勝利のサイクル”を僕も体験できるよう、願っているよ。
今年の5月28日、ミランがオールド・トラッフォードでチャンピオンズカップを掲げるためには、どんな戦いをするべきなんだろうか?
I ―― 2次リーグで確実に勝ち点を拾っていくことが大切だね。サン・シーロでのゲームで確実に勝ち点3を積み上げていきたい。もし、残るホームゲーム2試合で勝ち点6をモノにすれば、2次リーグ突破はほぼ確実になるはずさ。幸いにして、最大の強敵レアル・マドリー相手に、ホームで勝ち点3を挙げることができた。これで、ベルナベウでのゲームでは負けてもいい状況になった。もっとも、僕らは負ける気なんてないけどね。特に僕の場合は、サン・シーロのゲームはターンオーバーの関係でプレーしなかったから、ぜひともベルナベウでプレーしたいんだ。もちろん、ゴールを決めてチームを勝利に導くつもりだよ。 |
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