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| インタビュー・文●アダルベルト・シェンマ Interview and text by Adalberto SCEMMA 写真●兼子愼一郎、グエリン・スポルティーヴォ Photo by Shin-ichiro KANEKO/GUERIN SPORTIVO |
| ゴールエリアを飛び出すプレーが持ち味・クリスティアーノ・ルパテッリは、セリエAの中で最も大胆なプレーをするGKである。DFラインを突破した相手FWの足下に突進し、リスクを冒してでも必ずゴールを防ぐ。そんなルパテッリを、ジジ・デル・ネーリ監督は“カミカゼ”と呼ぶ。 多くの偉大なGK同様、彼にもささやかな成功の秘訣がある。それは、飛び出す“タイミング”である。彼は相手FWのスピードと自分との距離を瞬時に判断する能力に長けている。彼のリスクは、言わば計算づくのリスクであり、つまるところ、彼が大きなミスを犯すことはほとんどないのである。「最高のGKはゴールライン上で奇跡を演じる者ではない」とルパテッリは言う。「最高のGKとは、他のGKよりミスの少ないGKなんだ。これがデル・ネーリの哲学さ。僕は彼からこうした考え方を学んだんだけど、まさにこの『ミスを少なく』という考え方がキエーヴォの成功の基になっているんだ」。 彼はローマがスクデットを獲得した2000−01シーズン、8試合に出場した。ロマニスタを歓喜の興奮に陥れる派手なパフォーマンスを披露したことも、ファンの失笑を誘う惨めなプレーに終始したこともある。結局のところ、当時のルパテッリは、好不調の波があまりにも激しかったのだ。だが、現在のルパテッリは違う。勇気ある飛び出しはもちろん、安定したパフォーマンスでチームの勝利に貢献し続けているのである。 ルパテッリとはいったい何者なのだろうか? この問いに対し、彼は次のように答える。「僕の名字にすべての秘密が隠されている。ゴールライン上では僕は“ルーポ”(狼の意味)になるんだ。ゴールエリア内のボールはすべて僕のボールさ。ゴール前は僕の領域だ。そう、僕はゴールエリアの支配者なんだよ」。 ルパテッリは世界でもほとんど例を見ない、10番を背負うGKである。「なぜGKが10番なんだ?」と疑問に思う読者も多いだろう。実は、キエーヴォで背番号を決めるのは選手自身なのである。選手会のオークションで背番号を落札するシステムになっているのだ。そのオークションで、ルパテッリは、冗談半分とはいえ、見事背番号10を落札した。ちなみに、その“収益金”は恵まれない子供たちに寄付されるが、ルパテッリが提示した金額は750ユーロ(約9万円)、ペロッタの提示した600ユーロを上回る金額であった。 |
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