レジスタはチームのために
プレーしなければならないんだ

キエーヴォのレジスタであることは、君にとってどんな意味があるんだい?

コリーニ(以下C) ―― すごく大きな責任だよ。つまり、チームメートにとって僕は指導者なんだ。彼らはいつも最高のプレーを僕に求めているんだよ。

君に与えられている役割はチームを“組織化”すること?
それともゲームを“創る”ことなのかな?


―― 
その両方だよ。思うに、“組織化”するってことは、サッカーにメリハリをつけ、味方のプレーを整理するということだね。

では、“創る”という意味は?

―― 
チームメートの好きにプレーさせることかな。ただし度は超さずにね。デル・ネーリ監督のサッカーのおかげで、僕は深く考えすぎずにパスを供給する、瞬時の判断力を身につけることができたんだ。

ところで、優れたレジスタとはどのようなことができる選手なのかな?

―― 
まず何より、チームメートの特徴をよく理解していること、そして支えが必要な時にサポートしてやれること。それから、相手のスルーパスには常に警戒すること。レジスタは守備もしなければいけないからね。

最も必要なものは?

―― 
犠牲的精神だろうね。レジスタはチームのためにプレーしなければならない。それができなければ、チームも自分のためにプレーしてくれなくなるんだ。

完璧なレジスタは存在すると思うかい?

―― 
いや、中盤でプレーする選手にはいろいろなタイプがいて、それぞれ個性というものがある。僕はパサーでもトレクアルティスタでもないし、ゴールとスペクタクルなプレーを約束する“10番タイプ”でもない。僕は、自分自身を典型的なセンターハーフだと思っているんだ。ボールを拾って、それをペナルティーエリアの手前まで運ぶ。いや、実際、それが真のレジスタの仕事なんじゃないかな。

真のレジスタ? 例えば誰のこと?

―― 
史上最高のレジスタだったファルカン(80−81シーズンから5シーズン、ローマでプレー)なんかがそうじゃないかな。

それは彼が本場ブラジルで育ったということに関係あるのかな?

―― 
いや、結局、彼はレジスタの役割を誰よりもうまく演じたんだよ。

それはどういうこと?

―― 
高いレベルのプレーと試合の流れに合わせるエレガントな姿勢。彼はいつ攻撃を仕掛ければいいのか、常に理解していたんだ。ファルカンは、カンピオーネの中でも“超”がつくカンピオーネだよ。あの頃は優雅な選手が多かったけど、彼のプレーは抜群だったな。

じゃあ、君はファルカンに対する憧れで背番号5を選んだのかい?

―― 
そのとおりさ。もちろん、誰かのプレーをマネするつもりはないよ。でも、彼と同じ背番号をつけていると、エネルギーがもらえるような気がするんだ。

今のセリエAで正統派のレジスタと言えば誰になるのかな?

―― 
レドンドだよ。というより、レアル・マドリー時代のレドンドと言ったほうがいいかな。故障で長期欠場を余儀なくされる前のね。レドンドは本当にエレガントなプレーをするし、頭も良くて、まさにファルカンのような選手なんだ。

ところで、君はアッズーリにも招集されたけど、不運にも試合直前に故障してしまった。そのせいで代表デビューを果たすことができなかったよね。

―― 
あの時の僕は本当についてなかったよ。ああいったチャンスは人生で一度しかないかもしれないのに……ひょっとしたら、もうチャンスが回ってこないかもしれないな。

つまり、もうチャンスはないということ?

―― 
いや、もちろん望みは捨てていないよ。だからハードな練習も苦じゃない。常に集中してトレーニングに臨んでいるんだ。人生では、忘れた頃に物事は起こるものだよ。いい意味でも悪い意味でもね。
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