インタビュー・文●マッテオ・マラーニ
Interview and text by Matteo MARANI
写真●マウリツィオ・ボルサーリ、グエリン・スポルティーヴ
Photo by Maurizio BORSARI/GUERIN SPORTIVO
 彼の口から何度「フェリーチェ」(幸せだ)という言葉が発せられただろうか。「パルマに入ることができて幸せだ」、「プランデッリの下でプレーできて幸せだ」、さらに「パルマのユニフォームを身につけることができてとても幸せだ」。これらの発言からもわかるように、彼はパルマでサッカー人生を送ることに大きな満足感を覚えているようだ。

 マヌエレ・ブラージは今夏、ユヴェントスの一員になった気分を一瞬だけ味わった。誰もが信じて疑わなかったブラージのユヴェントスへの移籍。だがそれは新聞の中で一人歩きした出来事に過ぎず、結局、ブラージはユヴェントスではなくパルマに移籍した。もっとも、当のブラージは移籍先のランクが下がったとは少しも思わなかった。なぜなら彼にとってパルマ入りは“敗北”どころか、“大きな勝利”を意味する移籍だったからだ。

 パルマを選んでうれしいことが2つあったという。一つは、ペルージャでは禁じられていたピアスの使用が認められるということ。ちなみにあのファブリツィオ・ミッコリもペルージャではピアスを控えていた。もう一つは、U−21イタリア代表で一緒にプレーする仲間がたくさんいるということである。最近のパルマはセリエAの中でも若手選手が多いフレッシュなチームなのだ。メリットはこれだけではなかった。パルマの監督を務めるのがチェーザレ・プランデッリだという点である。「パルマに入ることが決まる前から、プランデッリのことは一目置いていたんだ。若い選手を育てる能力を持った一流の監督だからね。それに、彼のサッカーにはいつも感動させられるんだ」と、ブラージは言う。そしてそのプランデッリはキャンプ地のヴァル・ダオスタに、若手選手がサッカーに集中しやすい環境を用意してくれたのだ。
1 / 3