ミランがスクデットを獲得すると予想していましたか? M ―― 開幕当初からミランが抜け出すと思っていたよ。勝つべくして勝ったと言えるだろうね。それにしても激しいカンピオナートだった。他のチームが浮き沈みをくり返す中、ミランとローマだけは最後までコンスタントに良いサッカーをしたね。 ミランとローマの差は何だったのでしょう? M ―― それはカカーの存在だろう。実を言うと、彼は私がフィオレンティーナの監督時代に一番欲しかった選手だったんだ。今シーズンの彼は本当に素晴らしいプレーをした。イタリアのサッカーにうまく溶け込んだのが成功の秘訣だね。カカーがミランにスクデットをもたらしたと言ってもいいぐらいだろう。
カカー以外に目立った選手は? M ―― ジラルディーノだね。彼もまだ若い。でも、すでに一人前のFWだよ。いや、セリエAトップクラスのストライカーに成長したと言うべきだろう。この先、より脅威的な存在になると思っているよ。そして、アドリアーノにも拍手を送りたい。シーズン途中で移籍して、そのチームに馴染むなんて大変なことなんだ。でも、彼はゴールを量産した。大したものだよ。それから、トッティも最高のシーズンを送ったと言えるだろうね。 トッティの名前が出てきたところでローマの話をしましょう。ローマはスクデットを獲得できたと思うのですが? M ―― 確かに、今シーズンのローマは素晴らしかった。勝ち点71を手にしたんだからね。普通、勝ち点70を越えればスクデットを獲得してもおかしくないだろう。でも、今シーズンに関して言えば、異常なまでに強いミランがいて、ケタ違いの強さを発揮したのさ。ローマにとっては不運としか言いようがないよ。でも私は、ローマこそ今シーズンのベストチームだったと思っているんだ。テクニックではミランを上回っていたからね。 今年、トッティはバロン・ドールを受賞できると思いますか? M ―― 今シーズンのトッティは最高のパフォーマンスを見せてくれた。私は彼が受賞にふさわしい活躍をしたと思うね。ただ、バロン・ドールを受賞するには“ツキ”も必要なんだ。そして、代表で大きなタイトルを勝ち獲ることが必要だろう。来シーズン、彼がどこでプレーするかはわからない。でも、それがどこのチームだろうと、EURO2004でイタリアが優勝するようなら、バロン・ドールはトッティで決まりだね。 ローマ・ダービーでのラツィオは、1敗3分けという成績でした。監督としては当然、納得の行かない結果だったでしょう? M ―― 当然だよ。でも、小細工なしで真正面からぶつかったつもりさ。3回引き分けたけど、その中でも2回は勝てたゲームだったね。それより、勝ち負け以上に残念だったのが、3月21日に行われたローマ・ダービーさ。これまでのダービーの歴史に大きな汚点を残してしまったからね。すごく残念だよ。
カペッロ監督はあなたのことを、「今後、更なる成長を必要としている若手監督だ」と言っています。この発言は、あなたのことを過小評価したものだと思いませんか? M ―― 僕はまだ39歳だよ。監督としてのキャリアはまだ4年さ。だから、彼が言うことに怒ったりするつもりはないよ。彼と私が生きてきた時代は全然別だし、年齢にも差がある。メンタリティーだって違うんだ。要するに、彼と私を比較することがおかしいことなのさ。 ローマの財政を考えると、今夏のカルチョメルカートで主役を演じる可能性が大きいですよね。 M ―― ラツィオだってそうさ。でも、ラツィオの場合は3年前から主力選手を売りに出しているからね。つらい現実だよ。でも、クラブの経営を立て直すためにはやむを得ないことなんだ。ただ、一つだけ言わせてもらえないかな。それは、「金がすべてではない」ということさ。もし金がなかったとしても、金を使わないなりの勝ち方があるんだ。 |
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