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ローマのバンディエラ(旗頭)にとっての03−04シーズンは、EURO2004における“唾吐き事件”で終幕した。あの行為はまさにイタリアの王としての権威を失墜させるほどの大きな過ちであった。彼自身は否定しているが、その眼差しには今シーズンを“名誉挽回のシーズン”にしようという強い意志がうかがえた。とはいえ、彼の新シーズンは、逆境の中からスタートしている。アメリカで行われたトーナメントで膝のケガを再発。それはまさに彼がクラウディオ・プランデッリ監督率いる新生ローマの実力を推し量っている最中の出来事だった。 今のローマには、ファビオ・カペッロもエメルソンもいない。指揮官と主力の一人はクラブに別れを告げたものの、新しいチームには希望と若い力が溢れている。チームを牽引するのは、今シーズンも、もちろんフランチェスコ・トッティだ。珍しいことに、今夏は移籍リストに彼の名前が載ることはなく、結局、トッティは、もう1年ローマでプレーすることを決めた。いや、ひょっとすると、生涯ジャッロロッソであることを決意したのかもしれない。 クラブの財政状況は一向に良くなる気配を見せない。しかし、トッティとその愛弟子のアントニオ・カッサーノがいれば、ローマは間違いなくタイトルを狙えるチームを作っていけるはずだ。今シーズンは、チャンピオンズリーグでの躍進も期待できるかもしれない。カペッロの時代には、ヨーロッパの舞台で一度も好成績を残せなかった。それだけに、プランデッリ体制になってローマがいかなる変化を遂げるのか、注目が集まるところだ。 また、トッティが牽引するもう一つのチーム、アッズーリにも変化が生じている。EURO2004惨敗の責任を取り、ジョヴァンニ・トラパットーニが辞任。その後釜に、昨シーズンまでの宿敵、マルチェッロ・リッピの就任が決定したのである。ちなみに、昨シーズン、トッティとリッピの間にはある事件が起きている。ローマvsユヴェントスで4−0とリードしていた時のこと、トッティは、ユーヴェDFのイゴール・テュドルを侮辱するようなジェスチャーで挑発。その瞬間、リッピがトッティの行動に激怒したのである。すでにすべてが清算されており、もはや両者の間には何のわだかまりもないと言われてはいるが……。 様々な出来事が起こった2004年の夏。開幕を目前に控えたトッティが、ローマと自分自身の新たな冒険について語ってくれた。 |
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