フランチェスコ、まずはバカンスの話を聞かせてほしいんだけど。

トッティ(以下T)― アメリカ旅行を満喫したよ。イラリーと一緒にね。今まで親善試合などでいくつかの都市を訪れたことはあった。でも、今回は一般の観光客のような旅行をしてみたかったんだ。アメリカは僕が望んでいたものばかりだった。結構、いろんな都市を回ったね。サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク、それからカジノで遊ぶためにラスベガスにも立ち寄った。本当に楽しい旅行だった。その後、アメリカで行われたプレシーズン・トーナメントで膝を故障したんだけど、残念だったのはそれだけだね。

ケガの状態は?

T― 思っていたよりも軽症だった。トーナメントが終わって帰ってきた時は、「手術が必要だ」と思っていたんだけど、実際はそれほどのケガではなかった。確かに半月板の炎症はかなりひどかった。でも、回復が思ったよりも早かったんだ。おそらく、カンピオナートの開幕戦には間に合うはずさ。例年と比較すると開幕が少し遅くなっていたからラッキーだったよ。

ローマのベンチには、カペッロに代わって、プランデッリが座ることになった。2人の違いは? (注:このインタビューはプランデッリが辞意を表明する前に行われた)

T― プランデッリからは、すぐに「人間的に素晴らしい人物だな」という印象を受けた。監督と選手間のコミュニケーションも円滑に行われている。もちろん、カペッロの影響は至るところに残っている。例えば、プロ選手としてのあり方とかね。カペッロと比較すると、プランデッリのほうが接しやすいという感じかな。チームが苦境を迎えても、彼なら落ちついて僕らを導いてくれる気がする。彼の監督としての利点は、そういうところだね。

その他にも何か違いはある?

T― プランデッリのほうがより戦術を重んじるタイプだと思う。自分の信じる戦術をなんとかピッチ上で実現させようというあの情熱は、ゼマンを思い出させるよ。ただ、正確に言うと、プランデッリはゼマンとも違う。ゼマンよりも、守備面に気を配る監督なんじゃないかな。今の彼は、チームに新しい戦術を根づかせようと必死だ。僕のポジションはトップ下。チームプレーを疎かにする気はない。プランデッリが求めることをしっかりと実行していくつもりさ。ただ、監督が自分の意図した戦術でチームを動かせるのは全体の80パーセントが限度だからね。あとの20パーセントはピッチにいる選手に任せるしかない。彼はそのことをよくわかっているんだ。特にカッサーノのことは、重要な選手だと思っているみたいだね。とにかく、クラブが彼を監督に据えると言った時から、すごくポジティブな印象を持っていた。人間としてはもちろん、彼が抱いているチーム作りの考え方に共感を覚えていたんだ。

若手中心のチームを作っていくというプロジェクトのことだね?

T― “若くて野心に満ちた”というのが、今シーズンのキーワードなんだ。実際、今シーズンのチームは若い。でも、見ていてくれよ。シーズンが始まる頃には、若いながらも戦えるチームに変身しているはずだから。いかに高いモティベーションでシーズンに臨めるのか、それがカギになるね。でも、そんなに心配はしていない。チーム全体から「絶対にやってやる」という気持ちが感じられるからね。初めてセリエAを経験する若手、他のチームからローマに加わった選手、ローマで以前からプレーしているベテラン、みんなが一つになっているんだ。プランデッリの考え方がチームに浸透してきた感じがするね。

サムエルとエメルソンがチームを去った一方で、フェラーリ、ぺロッタ、メクセスが加わった。この補強を君はどのように評価している?

T― GMのバルディーニはすごく良い仕事をしているよ。クラブが置かれている状況を考えたなら、決して楽なメルカートではなかったはずだ。でも、バルディーニは、もう1人強力なFWを獲得するとも言ってくれている。僕も今のローマに欠けているのは、もう1人の良いFWだと思うんだ。バルディーニなら、良い選手を獲得してくれるだろう。彼は約束は必ず果たす男だからね。それにしても、サムエルの移籍は痛かった。フェラーリとメクセスも良い選手だけど、サムエルの抜けた穴はなかなか埋まらない。もちろん、エメルソンがいなくなったことも大きい。でも、エメルソンのポジションにはデ・ロッシもいるしぺロッタも入った。ダクールもいるし、若いアクイラーニがブレイクする可能性だって十分に考えられる。つまり、今シーズンのローマの中盤には、野心に満ちた素晴らしい選手が揃っているということさ。プランデッリの新しいフォーメーションなら、必ずデ・ロッシとぺロッタのプレーが活きてくる。これで、もし強力なFWが加われば、本当に戦えるチームになるはずなんだけど……。

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