本誌記事 WebCALCiO 2002
サブタイトル

君のことを衝動的な性格だと言う人も多いけど、君自身そうした性格をどう見ているのかな。

I ―― 僕は“パッシオーネ”(情熱)でプレーするタイプなんだ。負けるのが嫌いだから常に“戦う”のさ。もちろん、精神的に成熟する必要はある。だけど、僕はまだ23歳でイタリア1年目……これから直していくさ。でも、挑発に乗らずに、ただ黙々とプレーできる選手のほうが少ないんじゃない?

スウェーデンのマスコミは、君のことを“相手に頭突きを喰らわす選手”だと言っているけど?

I ―― よく言われるね。でも、そんなことはないよ。もし、本当に僕が頭突きを喰らわすとしたら、簡単には立ち上がれないはずさ(笑)。

マスコミは君とラフプレーを結びつけようとしているけど、その背後には君の身長があるのかもしれない。これだけ体が大きかったら、どうしても“乱暴”なイメージが植えつけられてしまう。

I ―― きっとそうだよ(笑)。僕は192センチある。相手DFと競り合う時、僕の肘が相手の顔の高さになる……何かの拍子に相手の顔面に肘打ちを喰らわすことになってしまうのさ。

セリエA初年度にして大活躍、そしてユーヴェのスクデット獲得への貢献。評論家の間では今年のバロン・ドール候補に挙げてもいいという声が飛び交っている。

I ―― そこまでは考えていないよ。これから先、今シーズンのような働きを続けていけば、自ずとそういうチャンスは生まれてくるかもしれないけど、現時点ではバロン・ドールなんて発想はないね。今考えているのは来シーズン、スクデットを連覇することと、今シーズン、惜しいところで逃したチャンピオンズリーグに再挑戦することさ。

君の代理人であるミーノ・ライオラが、レアル・マドリーとインテルからオファーがあったと言っていたけど、君はユーヴェを出ていく可能性を真剣に考えているのかい?

I ―― 僕にどこがオファーを出しているとか、いくらのオファーだとか、そういうことは僕とじゃなくて代理人と話してくれよ。僕はずっとユーヴェでプレーするつもりさ。町は快適だし、出ていく理由は何もない。僕にはユーヴェとの契約があるし、僕のほうから契約を破棄することは全く考えていない。まだ数年はビアンコネーロのユニホームを着てプレーすることになるはずさ。

話は変わるけど、君のイタリア語はすごく上達したね。これも、君が長い間イタリアでプレーしたいと思っていたことの表れなのかな?

I ―― 1週間に2回、イタリア語のレッスンを受けているのさ。必死に勉強しているよ(笑)。

君にとってイタリア語は何番目の言語になるんだい?

I ―― 5番目さ。スウェーデン語、オランダ語、スラブ語、英語、そしてイタリア語だ。

初めてのスクデットは誰に捧げたのか教えてくれないか。

I ―― まずはチームメートのカンナヴァーロに捧げたよ。彼は長い間、トップレベルでプレーしてきたのに、これが初めてのスクデットだからね。もちろん、僕の家族にもスクデットを捧げたよ。

来シーズン以降も期待しているよ。

I ―― 僕自身はすでに先を見据えているよ。今シーズンのスクデットには本当に満足している。ただ、これはゴールじゃなくてあくまでもスタートなんだ。


スウェーデンでは“相手に頭突きを喰らわす選手”と衝動的な性格が強調されているが、イブラヒモヴィッチはどのような少年だったのだろうか。マルメで彼が通っていた学校の元教師はこう語る。

「彼がいる時といない時ではクラスの様子がまるで違っていましたよ。落ち着きがなくて、集中力が切れると何でもしでかしました。何か物を置いてある教室に彼を置いておくのは危険でしたよ。それに、クラスを牛耳っていて、みんな彼のことを怖がっていましたね」

昔から素行はあまりよくなかったようだ。プロサッカー選手になった後も、彼はその喧嘩っ早い性格から、アヤックス時代には友達が少なかったという噂もある。イブラヒモヴィッチはこの噂をこう一蹴した。

「ともかく、事実を知らない人がいい加減なことを言いふらしているのさ。いずれにしても、ユーヴェとの契約書にサインする時、モッジGMに『これからはあらゆる面でユーヴェの選手になる』ことを約束した。そう、あらゆる面でね」

彼は今シーズン、この約束を可能な限り厳守したようだ。インテル戦直後の3試合の出場停止以外は、レッドカードを受けることも、累積警告による欠場もない。彼は確実に成長していると言えるだろう。

4 / 4