本誌記事 WebCALCiO 2002
サブタイトル

君たちサッカー選手は、ストレスの多いレギュラーシーズン終了後、すぐにW杯の準備を始めなければならない。体調面や精神面で十分な用意ができると思う?

ネスタ(以下N)― 今シーズンもまた長くて厳しいシーズンだった。でも、シーズン終了後、僕らには20日間という時間がある。少し休養を取ってから、もう一度コンディションを作り上げるには十分な日数だと思うよ。その時は、W杯のことだけを考えて準備することが重要だ。それに、苦しいのは僕らだけじゃない。他の強豪国の代表選手たちも、多かれ少なかれ同じ状況にあるわけだからね。あと僕の経験から言わせてもらうと、W杯のような大きな大会の前には必ず新たなモティベーションがわいてきて、特別なことをしなくても自然とエネルギーは回復するものさ。だから、全く心配していないよ。

日韓W杯でのイタリアの挑戦は、あまり“甘美なもの”ではなかった。審判のミスもあったが、結果的には君たちの自滅だったと言ってもいいだろう。それだけにドイツW杯でのアッズーリの復活を多くのファンが期待している。最近行った強豪国との親善試合ではいい結果が出ているけど、君自身はどんな気持ちでドイツに向かうつもりなんだい?

2002年日韓W杯ではグループリーグを1勝1敗1分けと苦戦の末に突破したものの、ベスト16で韓国に敗戦。不可解なジャッジも重なり、アッズーリはその実力を出し切ることができなかった。ネスタは大会中に負傷し、韓国戦はベンチから見守った
ポルトガルで開催されたEURO2004ではアッズーリに大きな期待が寄せられていたが、グループリーグ敗退の憂き目に遭った

N― 日韓W杯やポルトガルでのEURO2004と、僕らはここ最近の大きな国際大会で満足できる結果を残せていない。いつも応援してくれるファンには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだよ。でも、今回のチームは今までのアッズーリとはかなり違う。この2年間で僕らは大きく成長した。リッピ監督の下、素晴らしいチームができ上がったと思う。比較的楽に予選を勝ち抜けたことも僕らにとってプラスだった。おかげで余裕を持って練習に取り組むことができたからね。だからこそ、オランダ、ドイツといった強豪相手の親善試合で連勝できたと思う。あの勝利で僕らは「自分たちは実力のあるチームなんだ」ということを再認識できたんだ。

リッピはどんな監督なのかな?

N― 彼は、監督に就任するとすぐに自分の役割を理解したようだったし、新たな任務の遂行に意欲を燃やしていた。代表監督とクラブの監督は全くの別物。彼は就任当初から、そのことをよく理解していた。それに指導方法がすごくユニークなんだ。彼は自分のやり方を強く主張するタイプの指揮官。でも、あれほどの実績を残している監督だから、自分のやり方に自信を持つのは当然だと思う。もし、これでアッズーリをW杯優勝に導くことができたら、それは彼にとっても重要な勝利になるんだろうね。

トラパットーニ時代のアッズーリはファンを納得させるような結果を一度も残せなかった。トラップが指揮していた頃のアッズーリと現在では、どんな点が変わったんだろうか?

N― まずは採用しているシステムが違う。それから選手の顔ぶれもかなり変わった。つまり、以前とは全く違うチームになったんだ。今のチームのほうがより攻撃的だし、トラップの時には相手に合わせて戦うという面があった。リッピになってからは「いかに自分たちのサッカーをやるか」に重点を置くようになっている。それに、今の代表では新戦力がどんどん育っている。これは間違いなくリッピの功績だよ。彼は若手とベテランをうまく融合したチームを作り上げたんだ。僕らは日韓W杯、EURO2004で惨敗した。監督は、その悪い流れを断ち切るために“新しい風”をチームに吹き込もうとしているのさ。

今度の大会はドイツで行われる。これはヨーロッパ勢にとって有利な点と言えるよね。

N― イタリアだけじゃなく、ヨーロッパのすべてのチームのアドバンテージになるだろうね。気候の違いや時差を気にしなくていいというのは本当に大きい。確か、ヨーロッパで開催されたW杯では、ヨーロッパ諸国が常に優勝しているんだよね? 過去のデータも僕らヨーロッパ勢にとって有利な要素となっているよ。

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