本誌記事 WebCALCiO 2002
サブタイトル

今大会、2トップは、君とジラルディーノということになるのだろうか?

T― それは監督に聞くべきことだよ。リッピ監督がどう考えているのかは分からない。ただ、僕としては誰と一緒であろうと何も問題はない。ジラルディーノは親友だし、呼吸も合っているから、彼と2トップを組めれば良いなとは思っているけど、相手がインザーギであっても、イアクインタであっても、問題があるとは思わないな。

昨年はジラがスターで、君が彼の従者のような感じだったけど、現在の2人の立場は逆転したようだ。

T― スポーツはそういうものさ。特にサッカーはその傾向が強い。この世界ではすべてが偶然であり、すべてが流れていくものなんだ。黄金時代の後には必ず暗黒の時代が来る。永遠の強者なんて存在しない。それでも、ジラルディーノは正真正銘のカンピオーネだと思っているよ。少なくとも並のFWと比べたら明確な実力差を示すことができる選手だ。

23名の代表枠にボボ・ヴィエリが入るものと思っていたが、最終的にはピッポ・インザーギが入った。このことに関してどう思う?

T― 残念ながら、ヴィエリは故障でストップとなった。ケガがなければ、代表に加わっていたと思うけどね。ピッポはカンピオナート終盤戦での驚異的な活躍が評価されたんだろう。ゴール前での彼はすごいからね。

君は典型的なセンターフォワードだ。ジラルディーノも君と同様にセンターフォワードタイプの選手。エリア中央でプレーするタイプの2人が2トップを組むというのは今までほとんどなかったこと。それに対して反対の声も上がっているんだけど、君はどう思っている?

T― 僕は全然問題ないと思っているけどね。現在のサッカーでは2人のセンターフォワードというのも考えられるはずさ。大事なのは、2人が犠牲的精神を持ち合わせているかどうかということ。僕とジラに関しては、その点、全く問題はない。互いが互いに欠けている部分を補おうという意識があるし、互いの長所を尊重する意識もある。それに、プレースタイルは似ているけど、動きが重なったりすることはほとんどないんだ。僕は、理想的な2トップだと思っているけどね。

イタリアの2トップに対する懸念要素がもう一つある。それは、君もジラルディーノも代表での大舞台を経験していないということだ。その点に関してはどう考えている?

T― 確かに、国際経験では僕ら2人は他と比べて劣るかもしれない。ただ、真のストライカーは、どんな場面でもゴールを決めるものさ。それがカンピオナートであろうと、チャンピオンズリーグであろうとほとんど関係ないんだ。W杯だって同じはずさ。どのピッチでも、真のストライカーならゴールを決めるものだよ。経験不足は人一倍の情熱と決意で補うつもりだ。

ところで、ミランはこの夏に君を獲得して、ジラルディーノとの2トップをクラブで実現させようとしているようだ。もっとも、ヴィオラのファンにとっては、インテルが提示する条件のほうが気になっているようだけど。

T― ヴィオラのティフォージは最高だよ。彼らはフィオレンティーナの強さのプラスアルファになっている。彼らがいるからヴィオラは勝てるのさ。そんな素晴らしいファンに対して、「心配することないよ」とだけ言っておきたい。僕は今まで常にファンに対して正直にものを言ってきた。今後もそうするつもりだ。だから今は、彼らにこう言いたい。「今はカンピオナートで成し遂げたことを素直に喜ぼう。セリエAで4位に入るという快挙を成し遂げたんだ。フィオレンティーナにとってチャンピオンズリーグ出場権を得ることはスクデット獲得と同じくらいの重みのあることなのだから」ってね。

ただ、君が言う“快挙”も、電話盗聴の審議状況によっては取り消しになる可能性もある……。

T― そうは思わない。いや、思いたくはない。僕はデッラ・ヴァッレ・ファミリーを信じているよ。

イタリア国内で今起こっている騒動はアッズーリに影響を及ぼすと思うかい?

T― いや、そうは思わない。むしろ、このような不祥事が起こったことで、選手間のモティベーションは高まったと言えるんじゃないかな。少なくとも、良い試合をしようという決意は強くなったと思う。イタリアサッカーは腐っていないということを世界に示さなくてはならないからね。今、サッカーの汚い部分が世に晒されている。それでも、アッズーリはクリーンなんだということを世界に示したいんだ。そして、サッカーに目を背けようとしているイタリア国民にもう一度サッカーの素晴らしさを感じてほしいと思っているんだ。今回起こったことに落胆を覚えているイタリア国民に、大きな勝利で、笑顔をプレゼントしたいのさ。

ベッケンバウアーは、イタリアに関して厳しい見解を述べている。「イタリアは今回のスキャンダルのツケを払うことになる」なんて言い方をしているけど……。

T― 新聞で彼の発言を読んだよ。ブラッター(FIFA会長)も厳しい意見を述べていたよね。ただ、イタリア人は、苦境に陥った時に本当の強さを発揮する国民だ。彼らはそれを知らないのさ。イタリアサッカーの歴史を見れば分かるだろう。1982年にイタリアは世界を制した。だけど、その直前のイタリアはやはり大きな混乱を呈していたんだからね(編集部注:80年にトトカルチョを巡る八百長事件でサッカー界は大揺れに揺れた)。

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