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マルコ、まずは何から始めようか? ジダンのことはどうだい?
マテラッツィ(以下M)― それは勘弁してくれないか。それについては今は何も話したくないんだ、周りからも「話すな」って言われているし。話すべきことが多すぎて収拾がつかなくなるんだよ。だから、今はノーコメントだ。唯一の慰めは、おれがジダンに発した言葉が人種差別的なものではなかったことをFIFAも認めてくれたこと。確かに、あの時のおれの態度は荒々しすぎたのかもしれない。でも、ああいったことはピッチ上でよく起こることなんだ。すべての選手があの日のジダンのように反応していたら、もはやサッカーなんてできなくなってしまう。あの事件はおれにとっても本当に嫌な思い出だ。おれにとってジダンはアイドルだったんだ。彼はバロン・ドールという賞に相応しい偉大なカンピオーネだった。しかも、あの年齢になっても世界中のサッカーファンを楽しませるだけのテクニックがあった。それなのに……。おれは彼のユーヴェ時代のユニフォームを今でも大切に保管している。ペルージャ時代、試合後に交換してもらったものだ。あの時のことは一生忘れないと思っていた。それなのに、こんなことになって本当に残念だよ。 ジダンが君に頭突きを喰らわしたその日、君たちはPK戦でフランスを破り、イタリアを4度目のW杯優勝に導いた。あの日から君は、インテリスタだけでなく、イタリア中のアイドルとなった。このことについてどう思う?
M― ドイツW杯はおれのイメージと好感度を高めてくれた。なぜだか分からないが、特におれとガットゥーゾの2人が注目されたし、ここモルジブでも周囲の対応がこれまでと違うんだ。今ではミラニスタやユヴェンティーノからも呼び止められる。それに、外国人のファンにも顔を覚えてもらった。W杯での勝利がおれの知名度を飛躍的にアップさせたことは間違いないね。 今や君は人気者になったけど、9月からは再びインテルでの激しいレギュラー争いが待っている。ロベルト・マンチーニ監督との関係は正直なところ、うまくいっているのかい? 昨シーズンは、君と指揮官との確執が取り沙汰されていたよね。そう言えば、W杯期間中にも事件があった。確かオーストラリア戦の後だったかな。君は、「多くの人から祝福の電話をもらったよ。でも、マンチーニ監督からはなかった。どうやら彼はW杯なんか見てもいないようだ」というコメントを残したよね。これは決して“友好的”とは言えない。 M― おれはもともと、そういう性格の男なんだよ(笑)。一言多いというか……。確かに言わなくてもよかった言葉だったと思う。ただ、あれは記者の質問の仕方にも問題があった。誘導尋問のような感じだったよ。それでああいう発言になったんだ。マンチーニ監督とは、サマーキャンプ初日のピネティーナ(インテルの練習場)で会った(注:マテラッツィはその後、すぐにバカンスに出発した)。その時には「おめでとう」とちゃんと言ってくれたよ。 ただ、W杯の前はインテルから出ることを考えていたんじゃないのかい? 当時からフィオレンティーナやビジャレアル、ミランなど、いくつか移籍候補先が挙がっていたよね? M― おれはインテルとの契約更新を常に考えていた。もちろん、モラッティ・オーナーが望めば、の話だけどね。インテルは居心地がいいんだ。今はインテルでもう少しプレーを続けたいと思っている。確かに、昨シーズンはベンチに下げられることも多かった。でも、逆にそれがいいほうに作用した面もある。もし昨シーズン、インテルで60試合もプレーさせられていたら、こんなに素晴らしいW杯は過ごせなかったはずだ。疲れ切ってしまって何にもできなかっただろうね。だから、マンチーニ監督には感謝している。彼が適度に休息をくれたおかげで、スタミナを温存できた部分があるからね。 新シーズンはサムエル、コルドバからレギュラーの座を奪い返すチャンスなんじゃないのかな? 今や、君と彼らの立場は逆転した。君は世界チャンピオンだけど、彼らは代表に選出されなかっただろう? M― W杯での勝利は、もうすでに過去のものだと思っている。おれにとって大事なのは、彼らと同じ立場で新シーズンを始めるということだけ。誰がレギュラーに相応しいのか、それはすぐに分かることさ。とにかく今は前進することしか考えていない。そして今度こそ、インテルで何か大きなタイトルを勝ち取りたいんだ。この2年でおれたちは2度のコッパイタリア優勝とイタリアスーパーカップを獲得した。インテルの伝統を考えれば、この程度のタイトルで満足できるはずがない。 |
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