6−0で勝ったミラノ・ダービーでは、
チームも自分も理想的なプレーが
できました。
君の一番の長所は何だろう? 

S ―― 常にゴールを決めようとするところだと思います。ゴールチャンスを作り、できるだけ早くスペースに入り込むこと。ゴール前に詰め寄って、何とかして得点を挙げようとする気持ち、テクニックとスピードかな。

君の長所はパワーにもあると私は思うよ。 
スタミナも相当なものだよ。
君には試合終了間際にもひと波乱巻き起こすようなスタミナがあるよね。

S ―― そうですね。


イタリアでの2年間で、君にとって最高と思えるゴールはどれだろう?

S ―― バーリ戦でのゴールです。

同感だね。 本当に美しいゴールだった。
あのゴールも、試合終了ギリギリに決めたものだったね。
どんな感じだった? 

S ―― とにかくゴールを決めたかったんです。そうしたら、思いがけない状況が生まれた。ドリブルで1人、2人、3人とディフェンダーを交わして、ゴール前に出た。それほど強いシュートではなかったけど、慎重に、正確に打ったんです。そうしたらボールがゴールマウスに吸い込まれていって、きれいに決まったというわけです。

君は何度もチャンピオンズリーグでプレーしているし、ヨーロッパサッカーのことはよくわかっているよね。 セリエAは最も厳しいリーグだと思うかい?

S ―― そう思います。セリエAは非常に難しいリーグですね。特に精神的にです。

プレッシャーが大きいということ?

S ―― そうです。ここではプレッシャーが大きいし、選手を放っておいてくれません。

試合が1週間ずっと続いているようなものかな?

S ―― そうですね。試合をするほうがまだマシかもしれません。何の準備もせず、何も聞かず、TVも見ず、新聞も読まないで……。イタリアには毎日の生活にカルチョがあふれていますから。

そうしたプレッシャーはいったいどこから来るものなの? 
クラブ、監督、ファン、それともマスコミから? 

S ―― イタリア人の考え方から来るんですよ。ほとんどの人がサッカーのことを考えているし、新聞もそうです。クラブは選手をバックアップしてくれますが、プレッシャーから逃れることはできません。かなりの重圧なんです。

セリエAで最も強力なDFは誰だろう?

S ―― 2人いると思います。1人目はミランのDFで、僕らのキャプテンでもあるパオロ・マルディーニ。それから他にもたくさんいますが、ネスタかな。いつも確実なプレーをしていますよ。世界最強のDFの1人だと思います。

今シーズン、ミランはスクデットを狙えると思う?

S ―― どうかな……補強次第ですね。今のサッカーはチームプレーも大事ですが、それ以上に、いかに得点能力のある選手がいるか、いかに素晴らしいDFがいるかで決まると思うんです。それだけの選手をたくさん獲ればそれだけチャンスも増すということでしょう。

昨シーズン、君たちミランは大事な試合を何度も落としてしまったね。
なかでも最悪だったのは?
一番情けなく感じたのはいつだろう?

S ―― 昨シーズンのデポルティーヴォ・ラ・コルーニャ戦ですね。

チャンピオンズリーグで敗退した試合だね。

S ―― そうです。

サン・シーロで行われたチャンピオンズリーグ決勝に出たかった? 

S ―― もちろんです。でも、昨シーズンのミランは決勝でプレーできるだけのチームではなかった……。

伝統のミラノ・ダービーで2ゴールを決めたシェフチェンコ。
忘れられない試合になるだろう
逆に最高の試合といえば、やっぱりミラノ・ダービーだろうね。 6−0でインテルを下し、君自身も2点を決めた。
あの試合は歴史に残るだろう。

S ―― そうですね。この上ない試合でした。

昨シーズンのミランは技術面で問題を抱えていたよね。 シーズン途中で監督が解任されてしまったし、君はザッケローニ前監督とはうまくいっていたの?

S ―― 彼は礼儀正しい立派な人です。でも、サッカーには難しい面があるし、ケガをした選手も多かったから、チームをうまく機能させることができなかったんです。彼が考えるようなプレーをするには、選手が揃わない限りどうしようもなかったのです。

ザッケローニの代わりに監督のポストに就いたチェーザレ・マルディーニとマウロ・タッソッティは、チームの士気を取り戻すことができた。
それに、より知的で論理的なプレーを選手に植え付けることにも成功したね。

S ―― そのとおりです。マルディーニ監督とタッソッティ助監督は最初から、どうやってチームをまとめるか、チームのコンディションを整えるかという明確な考えを持っていました。ザッケローニにはそれがありませんでした。さっきも言ったように、ケガ人が続出してチームをまとめるのが難しい時期に当たってしまったということが大きかった。ただ、外からならチームの弱点もよく見える。だから、新監督は今いる選手たちでうまい具合にチームを作り上げることができたと思っています。

パオロのお父さん、チェーザレ・マルディーニ監督の下、6−0という信じがたいスコアでインテルに圧勝したわけだけど、ビッグチームに6−0で勝つのはどんな意味があるのかな?

S ―― そうですね。6−0という大差はインテルには気の毒だけど、サッカーとはそういうものでしょう。ミランは本当に素晴らしい試合をしたし、自分も理想的なプレーができましたからね。
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