僕がユーヴェに入った年に
ユーヴェはスクデットをモノにした。
ミランでもそれを
“再現”できたらいいね。
君たちにとって、新監督のファティフ・テリムは、どんな監督?

ピッポ ―― 勝てる監督、それに非常に魅力のある監督さ。移籍が決まった後、彼は僕のところに電話をかけてきてくれたんだ。その時、「君について言われているいくつかのことは、歪曲されているだけだ」と言ってくれた。それに「きっと今シーズン、ミランは素晴らしいチームになる」ともね。僕も同じ意見だよ。

ルイ ―― 僕はピッポよりも彼のことを知っているけど、ファティフはすごくガッツのある監督だね。それに彼のインパクトはすごい。また、僕たち選手にとっては“良き友”なんだよ。特に、僕にとってはそうだった……というより、すべての選手たちと強い絆で結ばれてたってことが、フィオレンティーナでの彼の強みだったんだ。そして、その絆は、尊敬の念、対話、協力の気持ちで支えられていたんだ。フィオレンティーナの選手たちに聞いてみてごらんよ。ファティフを悪く言うやつなんか1人もいないから。彼が、すごく魅力的な人物である証拠だよ。

ミランと君たちを“結びつけている”最も印象的な思い出と言うと?

ピッポ ―― そうだな。アタランタ時代、初めて代表に呼ばれるきっかけになったのがミラン戦(96−97シーズン)ということかな。そう考えると、ミランに来たのもなにかの因縁なのかなって思えてくるよ。あと、忘れられないのは、サン・シーロで見た愛情に満ちた横断幕だね。「フィニンヴェスト(ベルルスコーニが所有する企業グループ)よ、インザーギを俺たちにプレゼントしてくれ!」って書いてあったんだ。こうなったら、僕もそれに応えられるようにできる限りのパフォーマンスを見せていかないとね。シーズンが始まる前から、こんなに期待されているんだから。

ルイ ―― ミラン戦に関しては、昨シーズン、フィレンツェで戦った2試合が印象深いものだった。この2試合は、僕のサッカー人生の中でも、最も素晴らしいものに入るよ。1つはコッパイタリアの準決勝。ミランに勝ったことでコッパイタリアを制覇できたと思っている。もう1つはリーグ戦、4−0でミランを破った試合だね。あと、子供の頃に見たオランダトリオのいたミランも僕の脳裏に焼き付いてる。もう1つ忘れられないのは3年前のミラン戦だね。終了間際に、僕が交代で退く時にサン・シーロの観客全員が、僕にスタンディングオべーションをしてくれたんだよ。あれは、最高にしびれたね。

シェフチェンコ、インザーギ、ルイ・コスタの3人で、今シーズン何ゴールを挙げるのだろうか
ところで、“天下を取る”ことについては、どんな風に考えてる?

ピッポ ―― (笑って)つまりスクデットのことが言いたいんでしょ。僕が、ユーヴェに入った年にユーヴェはスクデットをモノにした。それを“再現”できたらいいね。

ルイ ―― 僕にとっては、本気でタイトルの狙えるシーズンを戦うのは初めての経験なんだ。まさに、新しい冒険になるのさ。今からワクワクするよ。

今シーズン、ユーヴェやフィオレンティーナを相手にゴールを決めた時に、ゴールパフォーマンスをするのかな?

ピッポ ―― 今の気持ちを言えば、それはないと思うな。……多分、ないよ。僕はいつも自分のいたチームへは敬意を払ってきたんだ。まぁ、その時になってみないとわかんないけどね。

ルイ ―― ゴールを決めた時に喜びを爆発させなくても、それが“卑怯なこと”だとは思わない。むしろ、プロ人生の半分を一緒に戦ってきた者たちへの尊敬の表れだよ。ただ、僕はプロだから……。たとえ僕がフィオレンティーナ相手にゴールを決めたとしても、フィレンツェで僕に不満を言う人なんか1人もいないさ。僕らの絆は、もっともっと深いものなのさ。
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