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| ミランのガッリアーニGMは、「今シーズンは絶対にブラジル人を獲らない」と言っている。ブラジル代表の過密日程のことを考えての発言のようだけど、セレソンは、これからW杯まで20試合をこなす予定になってるって本当なの? L ―― ヨーロッパのクラブは、ブラジル代表の選手たちに湯水のように金を払ってるんだよ。彼らを自分たちのチームのために拘束したいのは当たり前のことさ。一方セレソンは、W杯に向けてしっかりとした基礎固めをしたいと考えている。ヨーロッパのクラブ、セレソン双方に譲れない事情があるんだよ。ただ、20試合というのは少し多すぎる気がするな。試合が多すぎれば当然、選手にはバテがくるさ。セレソンの神秘的なオーラが消えてしまう恐れがある。 解決策はあるのかな? L ―― クラブと各協会が密接な連絡を取り合って、世界共通のゲームスケジュールを設定することだね。それと、あまり意味のない親善試合などは極力減らしていくのがいいと思う。
少し深刻な話をしようか。今、君たちセレソンは重大な危機に瀕しているよね。ブラジルのいないW杯なんて、本当にシャレにならないよ。これは、ブラジルサッカーの本当の危機なのか、それとも今後の更なる発展に必要な授業料と考えるべきなのだろうか?知識人の中には、「もしサッカーという麻薬がなかったら、ブラジルの人々は社会にはびこる不平等や腐敗を自覚するようになり、そうした悪にもっと厳しい態度で臨むようになるだろう」と言う人もいるんだけど……。 L ―― うーん、僕は少し違う考えを持っているんだ。現に、代表の低迷が人々の悲惨な生活をさらに悲しいものにしている。セレソンは、ブラジルの人々に、自信と喜びを与えるものなんだ。もちろん、サッカーだけが人々の不満の捌け口になるような社会にならないようにするべきだけどね。 じゃあ、今のセレソンの危機の原因については?幹部たちの腐敗、過密すぎる日程、タレントの不足、愛国心の欠如、いろんなことが言われているけど……。 L ―― 今のセレソンの状態は、そのまま国の状態を反映しているように思うんだ。僕らは、今ちょうど変革の時期を迎えているんだよ。既存のものが音をたてて崩れ始め、新しい創造的な風が吹き始めているところなんだ。ともあれ、W杯を迎えるまでにはどうにかなっているさ。今は我慢の時期、若い力が伸びてくるのを待ちながらね。 ただ、ここのところ、ブラジルから“真の怪物”が育っていない気がするんだけど? L ―― デニウソンは?ロナウジーニョやアレックスだっている。みんな“燃え尽き症候群”の世代だって?そんなことないよ。彼らはまだ若い。自分自身を取り戻し始めているよ。特に、デニウソンは一皮剥けた感じがするね。近いうちにすごい選手になると思うよ。世界でも間違いなく5本の指に入るスーパースターにね。 そろそろ聞かれると思ってたんじゃないかな。そう、ロナウドについてだけど、彼はいい時の状態に戻れるだろうか? L ―― もちろんさ。もしそうなったら、サッカー界にとって最高の喜びだよ。彼の代わりは誰にもできない。彼は特別なんだよ。さらに言ってもいいかい。彼は70%の状態でプレーできれば十分なんだ。それでも世界のナンバーワンになれる選手なんだよ。
L ―― サンパウロで僕と一緒にプレーしているカカー。彼はほんとうにいい選手だよ。テクニック、ガッツ、プレーのエレガントさ、すべてを併せ持ったセンターフォワードなんだ。そう、彼には、プレッシャーに負けないしたたかさもあるんだよ。 カカーは、君を“師匠”と仰いでいるようだけど? L ―― (笑いながら)僕が師匠だって?そうだな、昔とは少し状況が違ってきているよね。サンパウロでもセレソンでも、僕が一番のベテランになっちゃったんだからね。でも“先輩風”を吹かす気なんて全然ないよ。みんな僕を“友達”のように扱ってくれる。僕が今まで培ってきた経験が、チームに安心感を与えられたらいいなと思っているんだ。 ところであと何年ぐらい現役でやるつもりなんだい? L ―― そう、僕ももう32歳だからね。年金生活はもうすぐそこさ(笑)。ただ、サンパウロとセレソンがまた僕にエネルギーを補充してくれた。新しい目標ができたからね。でも、そのガソリンもいつかは切れるだろうね。それでいいのさ。自然なことだろ?
グラウンドを離れたレオナルドは、一体何をするんだろう? L ―― 実は、哲学をやりたいんだ。ギリシャ哲学から現代哲学まで、僕は哲学者の本を読むのが大好きなんだよ。大学に籍をおいて、哲学をしっかりと勉強したいね。ただ実際には、パリSGでも一緒にプレーしたライーらとともに設立した「Gol de Letra」(文字のゴールの意味)という財団法人の仕事に従事することになりそうだね。「Gol de Letra」は、子供たちが放課後にドラッグなどの悪事から離れて健全な活動ができるようにする支援組織で、今では600人近くの子供たちを支援してるんだよ。演劇、写真、ダンスなどいろいろなレッスンもやっている。ここブラジルでは、公立学校の機能が不十分なのさ。サンパウロのセンターは、設立してからもう2年になる。9月10日には僕の生まれ故郷ニテロイにもセンターができるんだよ。これでひと仕事終わったって感じかな。え、僕にはまだ子供たちに希望を与えるという仕事が残っているって?そうだね。まだまだ頑張っていかなくちゃいけないね。 |
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