文●アレッサンドロ・ペンナ
text by Alessandro PENNA
写真●兼子愼一郎
グエリン・スポルティーヴォ
photo by Shin-ichiro KANEKO
GUERIN SPORTIVO
 
海の向こうの彼の携帯電話に電話してみる。番号はもちろんトップ・シークレットだ。インタビュー料の他に、かなりの海外通話料金も払うことになるが、知ったことではない。頭だけではなく“足”でも物事を考えると言われた、稀代のカルチャトーレと話ができるなら安いものである。

レオナルドは、饒舌なサッカー選手である。しかし、その口調はいつもソフトで、司祭の説教のような仰々しさは微塵もない。2時間の練習を終え、軽い朝食をとった後、レオは我々のために1時間ほどの時間を作ってくれた。穏やかでしっかりとしたポルトガル語の合間に、不意にイタリア語が混じってくる。彼は言う。

「確かに今はブラジルにいるよ。でも心はまだミラノの町とミラネッロ(ミランの練習施設)の間にあるような気持ちなんだ。あそこは僕の人生の学校であり、夢の舞台だったからね」
携帯電話での会話ではあるが、彼は実に多くのことを話してくれた。サッカーのことはもちろん、彼の夢である哲学の勉強のこと、彼の行っている支援活動のこと、プレーした様々な国の思い出などなど……。

あっという間に1時間が経つと、レオナルドは「もう行かなくちゃ。明日、今首位を走るアトレティコ・パラナエンセとの試合があるから」と言って電話を切った。もしかしたら電話の向こうで、彼が今所属するサンパウロのネルシーニョ監督が、チームのキャプテンである彼を呼んでいたのかもしれない。
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