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| シーズン開幕直前までカルチョメルカートをにぎわせていた、カンナヴァーロの移籍話。様々な憶測が飛び交う中、彼は昨シーズン同様、パルマのキャプテンとしてピッチに立っている。しかし、依然その話は消えることはなく、まことしやかに話されている現状を、彼自身はどう思っているのだろうか。また、 そもそも彼の本音はいったいどこにあるのだろうか? | ||
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| 練習に遅刻すれば罰金である。それを知りながらも、彼は話し続けた。まるで、“おしゃべり”の魔力に取りつかれたかのように。 ファビオ・カンナヴァーロは現在28歳、新生パルマのキャプテンであり、アッズーリの不動のレギュラーでもある。午後2時半、ヒップ・ホップ系の7分丈パンツに、Tシャツというラフないでたちでコッレッキオ(パルマの練習施設)に現れた彼は、時にクールに、時に笑顔を交えながら、我々のインタビューに応じてくれた。 ファビオは意外にも、海の向こうで起こったあの忌まわしい事件のことから語り始めた。 「あの陰惨な光景を見てすぐに頭に浮かんだのが、あの時ツインタワーにいた人たちのことだった。考えてみてごらんよ。仕事をしている時に爆音がして、振り返ったら自分たちに向かって飛行機が突っ込んできたんだよ。とんでもないよね。僕もニューヨークに何人か友だちがいるから、事件の後2日間は、ずっと彼らに電話をしていたんだ。何とか彼らをつかまえて声が聞きたいと必死だったよ。1日目は、何度電話しても無駄だった。次の日の10時頃、つまりニューヨークは朝の4時頃だけど、もう一度電話をして、ようやく彼らが無事だということがわかったんだ。彼らからいろいろと話を聞いて、背筋が凍る思いだったよ。灰の雨、絶望する人々、破壊された巨大都市……そういったイメージのすべてが、僕に事の重大さを認識させたんだ」 人間にとっての最大の脅威、それは“人間自身”なのかもしれない。 「全くそのとおりだよ。同じ人間が作り出した美しいものや素晴らしいもの、それを一瞬で破壊しようとする人間もいるということさ。それによって、人間らしい生活が一瞬のうちに無と化してしまうこともあるんだ」 ここで彼の携帯にメールが入り、インタビューは一時中断。そしてメールに素早く目を通した彼は、また何事もなかったかのように会話を再開した。今度は、サッカーのこと、カルチョメルカートのこと、“ナポレターノ”(ナポリ人)としての自分のことを、少しずつ話し始めたのである。 |
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