本誌記事 WebCALCiO 2002

ブラジルとアルゼンチン間のライバル意識は
“熾烈”になっているよ(笑)

もっとも、今のセレソンのメンバーを見れば、よほどのことがない限り負けないんじゃないかな?

A― 確かに、今のセレソンは本当に強い。まさに“オールスターチーム”という感じだしね。その上、カルロス・アルベルト・パヘイラという最高の監督がいる。すごく厳格だけど、みんなから尊敬されている監督だ。それに、監督とスター軍団との間にはカフーという偉大なベテランがいる。長いサッカー人生ですべてのタイトルを手にした男、強い精神力とカリスマ性を持った選手だ。パヘイラとカフーの2人を軸に、今のセレソンは見事なハーモニーを奏でている。だから、僕も「よほどのことがない限り負けるはずがない」と思っているよ。

セレソンで最も気が合う仲間は誰だい?

A― ロナウドとはすごくいい関係だよ。一緒にインテルでプレーしていた時期があったんだけど、僕らの友情はその時に生まれたんだ。もちろん、ロナウドだけじゃなく他の選手とも仲が良いよ。例えば、ジュリオ・セザルともすごく仲が良いんだけど、彼はとにかく陽気なんだ。いつもジョークを言って周囲を笑わせている。それに、カカーとは同い年だから、何かと気が合うんだ。彼はすごくまじめな青年。彼と話していると心が落ち着くと言うか……たまに、信仰についての話をすることもある。

君の目から見て、ロナウジーニョはどんな選手?

A― 現時点で、世界一サッカーが上手い選手だろうね。最も周囲を楽しませるプレーをすることができる選手だ。これから先、30年か40年後、僕が年老いた時に、自分の孫に「昔、ロナウジーニョと同じピッチに立っていたんだよ」って話せることを誇りに思うはずさ。

インテルにもっとブラジル人がいたらいいなと思うかい?

今冬、マンチーニ監督のラブコールに応える形でラツィオからインテルにやって来たブラジル人のセザル

A― 今でも少ないわけじゃないよ。僕がいて、ゼ・マリア、ジュリオ・セザル、さらに、ラツィオからセザルが加わった。ただ、僕にとっては国籍はどうでもいいこと。カンピオーネとともにプレーしたいだけさ。だから、アルゼンチン人だろうがイタリア人だろうが、そんなことはどうでもいい。代表はもちろん無理だけど、クラブチームならそれが可能になる。パスポートを見なくてもチームを構成できるんだからね。

インテルではW杯のことが話題になっているのかな?

A― もちろん! 特にブラジルとアルゼンチン間のライバル意識は“熾烈”になっているよ(笑)。相手のことを茶化し合っているんだ。そこにウルグアイも加わって賑やかなものさ。アルバロ(レコーバ)のウルグアイが予選で敗退してから、結構長い間、アルバロをからかっていたんだ。「おれたちはシーズンが終わった後に、1カ月余計に働かなきゃならないのに、お前はゆっくり休暇が取れていいな」なんて言われてマジで怒ってたよ。まあ、アルバロは心の底からドイツW杯に出場したいと思っていたからね、すごく悔しいはずだ。ウルグアイはブラジル同様、ことサッカーに関してはプライドが高い。それに、やり合っているのはアルバロだけじゃない。マテラッツィとも時々茶化し合っているんだ。と言うのも、ブラジルとイタリアは決勝トーナメント1回戦で対戦する可能性があるからね。マテラッツィはおれにこう言うんだ。「なあアドリ、その時はおれがお前をマークするからな。おれたちが友達だということを忘れてプレーするつもりだから、気をつけろよ!」って言うから、「お前こそ気をつけろよ。ドリブルで抜いて無様な格好をさせてやるからな」と言い返すんだ。とにかく、インテル内にはすでにW杯ムードが漂っている。「インテルは外国人が多すぎるからまとまりがない」なんて言う人もいるけど、そんなことはない。僕らは本当のファミリーのようにまとまっている。“多国籍ファミリー”とでも言うべきかな。すごくまとまったファミリーなんだ。

W杯でブラジルの最大のライバルとなる国はどこだと思う?

A― 優勝候補と呼べるのは4チームだと見ている。ドイツ、ブラジル、イタリア、アルゼンチンの4つさ。その中で、最も注意しなければならないのは、やっぱり開催国のドイツだろうね。地の利は無視できないよ。

もっとも、ドイツはイタリアとの親善試合で1−4という無様な敗戦を喫した。

A― あの時点での負けは問題じゃない。むしろ、負けたほうがいいくらいさ。早い時点で修正すべき点が分かるほうがいいってこと。それに、ドイツ人にとって親善試合と本番は全然違うはず。ドイツ人というのは、本番になると実力以上の力を発揮する。02年の大会もそうだっただろう? ものすごいスター選手がいるわけでもなかったのに決勝まで進んだ。本番での彼らは常にチームとしてまとまるのさ。それに、今言ったように、彼らには地の利がある。

レフェリーのジャッジも彼らに味方すると思う?

A― それはないと思う。W杯だよ? そんなことがあってはいけないと思っている。それより、地元の観客の後押しがドイツにとって大きな要素となるはず。観客の声援から思わぬエネルギーが生まれるものだからね。

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