本誌記事 WebCALCiO 2002

スウェーデン代表はW杯でも上位を狙える力は十分にある

ズラタン・イブラヒモヴィッチ

1981年10月3日、スウェーデン生まれ。13歳で地元スウェーデンのマルメに入団すると、17歳でトップチームデビューを果たす。18歳の時、ヴェンゲル監督からアーセナルの背番号9まで約束されたが、彼はこのオファーを断っている。その後、オランダのアヤックスへ移籍。ここで彼は飛躍的な成長を遂げた。そして04年、ユーヴェに加入すると、ほとんどの外国人選手がセリエA初年度は苦戦を強いられるにもかかわらず、16得点をマークしてスクデット獲得に貢献。ちなみに、ユーヴェの選手は高級車で練習場に通っているのだが、彼はワンボックスカーでやって来るという。しかも、その後部座席にはいつも引っ越しでもするかのような大量の荷物が載せられているそうだ。

その目標の一つにも挙げたW杯の欧州予選、ブルガリア戦とハンガリー戦が行われた。この2試合はおれたちスウェーデン代表のドイツへの道を大きく切り開く試合になった。W杯予選の最も重要な1週間だった。今、おれたちが置かれている状況は、ドイツまであと一歩といったところ。これがおれに何とも言えない誇りを感じさせてくれるんだ。チームメートの協力もあって、おれは2試合とも得点を決めることができた。特に、1ー0で勝利したハンガリー戦。ただでさえうれしいのに、その1点を自分が決めたということが、さらに喜びを感じさせてくれるんだ。

スウェーデン代表としても勝ち続けたいと思っている。目標を達成するためには、一つひとつをきちんとこなしていくことが大切なんだ。スウェーデン代表は最高の時期を過ごしている。このタイミングを生かすことが重要だ。今のスウェーデン代表には、フレドリック・リュングベリ、オロフ・メルベリ、ヘンリク・ラーション、クリスティアン・ウィルヘルムションなど、素晴らしい才能を持った選手が揃っている。全員がすごくレベルの高い技術を持つ選手たちだから、W杯でも上位を狙える力は十分にある。

代表の大切な試合があったから、6月に行われたユーヴェのジャパンツアーをキャンセルせざるを得なかったことは本当に残念だった。以前から日本に興味があったんだ。想像もつかないような面白いことがたくさん起こりそうな国だよね。だから、本当に日本に行きたかったんだけど、残念だよ。ただ、日本から戻ってきたチームメートが、いろんなことを話してくれてね。みんなが「素晴らしい国だったよ」と言っていた。すごく歓迎してくれたみたいだね。近い将来、ユーヴェかスウェーデン代表として日本の地を踏める日が来ることを祈っているよ。

ところで、今年のバカンスはバハマに行ってきたんだ! かなりファンタスティックな場所だったよ。眩しい太陽、驚くほど綺麗な海、落ち着いたたたずまい、そして、静かな環境。リラックスするために必要な要素がすべて揃っている国だった。おかげでゆっくり休養できたよ。新シーズンに向けて充電もできたしね。何と言っても、今シーズンはセリエAにチャンピオンズリーグ、それに、その後にはW杯もあるからね。厳しいスケジュールになるけど、おれの準備は完璧さ。

最後に、おれの得意なプレーを説明しようかと思うんだけど、これが結構難しい。ボールをつないでいくスペクタクルなサッカーと、誰もが予測できないようなプレーをするのが大好きだね。そう、ファンタジーア溢れるプレーが大好きなんだ。それと同時に、チームに貢献できるプレーがしたい。今挙げた2つの要素を満たせるようなプレーができれば最高だね。他に、おれが得意とするプレーは、攻撃する時にいい流れを作ることかな。常にいいイメージを持って攻撃することを心がけているんだ。あえて自分のプレースタイルを表現するとすれば、“クリエイティブ”とか“ファンタジーア溢れる”という感じかな?

日本でおれのことを応援してくれているファンがたくさんいるって聞いて、本当にうれしいよ。日本という遠い国から、ユーヴェとおれを応援してくれているということが何よりの励ましになるからね。これからもいいプレーができるように頑張るよ! みんなも引き続き応援よろしく!

イブラヒモヴィッチに一番印象に残っているゴールを聞いてみると、次のような答えが返ってきた。

「イタリアで決めた初めてのゴールだね。昨シーズンの開幕戦、ブレッシャ戦でのゴールが印象に残っている。素晴らしいゴールだとかではなく、イタリアで初めて得点を決め、最初の一歩を踏み出せたということに、きっと思い出深いものがあるんだろうな」

2004ー05シーズン開幕戦の相手は、ロベルト・バッジョの抜けたブレッシャ。この試合で、イブラヒモヴィッチは鮮烈なセリエAデビューを飾っている。2点リードのまま迎えた後半開始から、イブラヒモヴィッチはトレゼゲに代わりピッチに立った。そして69分、ゴール前からドリブルを始めると、DF2人をかわし、右足でシュートを放つ。ボールはGKに当たったものの、そのままゴールに吸い込まれた。自身のデビューをゴールで飾ったイブラヒモヴィッチは、すぐに採点6.5と高い評価を得ている。

デビュー戦を終えたイブラヒモヴィッチは、このように試合を振り返っていた。「ユーヴェに来てよかった。ここは思っていたとおりの素晴らしいチームだ。今日は何もかも最高だった。デビュー戦でゴールまで決めたんだからね」

3 / 3