本誌記事 WebCALCiO 2002

“1試合1試合に集中して勝負する”
ということがすごく大事なんだ

ズラタン、カンピオナートの前半戦終了よりかなり早い時点で、君たちユーヴェが“冬の王者”となることが決まった。感想を聞かせてくれるかな?

イブラヒモヴィッチ(以下I)― 首位でカンピオナートを折り返せたことはとてもうれしいよ。でも、“冬の王者”になることはあまり重要じゃないし、それほど意味はないと思うんだ。やっぱり5月の時点で王者でなければ意味がないからね。そのためにはカンピオナート前半戦での戦いをこれからも維持していかなければいけない。今のままの調子で勝ち続けていくためには“日々精進”しなければいけないのさ。

昨シーズンもユーヴェは“冬の王者”となっていたけど、その時と比べて今の調子はどうなんだい?

I― 昨シーズンと比べると、チーム全体のフィジカルコンディションはとても良いと思うんだ。個人的にも、昨シーズンよりも疲れを感じることが少ない気がするからね。この感覚をポジティブに捉えるべきだよ。おれたち選手にとっては体が資本だからね。そして、クリスマス休暇で精神的にも肉体的にも充電することができた。06年はさらに厳しい年になりそうだからね。

もうスクデットはユーヴェの手中にあると言ってもいいのかな?

I― それに対しては“絶対に違う!”と答えるよ。昨シーズンのことを覚えているとは思うけど、おれたちはたった2週間で8ポイントもの勝ち点差を縮められてしまった経験があるからね。確かに、今は2位との間に勝ち点差があるけど、ここでユーヴェのこれまでのスタイルを変えるのは間違っている。これまでと同様に、対戦相手に敬意を払うこと、真摯に練習に取り組むこと、そして、それ以上に真剣な気持ちで試合に臨むことが大切なのさ。

それがユーヴェのスタイルなんだね。

I― そう、“1試合1試合に集中して勝負する”ということがすごく大事なんだよ。それから、スクデットを獲得することももちろん重要なんだけど、忘れてはいけないのはチャンピオンズリーグさ! ユーヴェというチーム、それを支えるスタッフ、応援してくれるファン、そしてトリノの町がヨーロッパ制覇を望んでいることをすごく感じるからね。

今、チャンピオンズリーグの話が出たけど、先日行われた組み合わせ抽選会で、決勝トーナメント1回戦でユーヴェはドイツのブレーメンと対戦することが決まった。これについてはどう思っているんだい?

高い攻撃力を誇るブレーメンのクラスニッチとクローゼ

I― チャンピオンズリーグの決勝トーナメントで簡単に勝てる相手なんていないからね。覚悟していたからブレーメンと聞いてもそんなに驚かなかったよ。ブレーメンの攻撃陣はとても充実しているから注意が必要だと思ってる。でも、チャンピオンズリーグで勝ち上がるには彼らを倒さなければならない。全力でやるだけだよ。

ちなみに、決勝トーナメント1回戦で注目すべき対戦カードは?

I― もちろん、バルセローナvsチェルシーだよ! この対戦カードは注目だよね。それからミランvsバイエルン・ミュンヘンもいい試合になると思うよ。

話をカンピオナートに戻そうか。前半戦を振り返ってみて、今後のスクデット争いのライバルになりそうな相手はどこだい?

I― 順位表を見て、おれたちのすぐ下にいるチームがライバルだよ。手強い相手ばっかりだよね。例えば、インテルは第15節のミラノ・ダービーに勝利して2位に浮上してきた。これ以上ない形で2位に上がれたことで、ものすごくいいリズムが生まれているはずだから要注意だよ。それにミラン。ミランのサッカーの質の高さは今さらおれが説明する必要もないよね。スクデットを奪回するために燃えているはずだし、常におれたちを脅かす存在であることに変わりはない。あと忘れちゃいけないのはフィオレンティーナさ。実際に戦ってすごく強いと思ったよ。見事に組織化された素晴らしいチームだった。現時点で結果が出ているのは偶然じゃなく彼らの実力さ。フィオレンティーナもスクデット争いに絡んでくるはずさ。

スクデットを獲得するための秘訣なんてあるのかな?

I― そうだな……上位陣との直接対決をモノにすることがすごく大切だと思うんだけど、だからと言って、下位チーム相手の取りこぼしは禁物。とにかく、毎試合勝ち点3を積み重ねることが大切なんだよ。セリエAというリーグは本当に何が起こるか分からない。だから、たとえ順位表で下にいるチームが相手でも、少しでも気を抜いてしまったら痛い目に遭うことになる。実際、一瞬たりとも気が抜けないよ。

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