本誌記事 WebCALCiO 2002

“ミランのシンボル”と呼ばれるほどの選手になりたいんだ

僕はミランでのプレーにすごく満足している。今の生活を幸せそのものだと思っているんだ。イタリアに来たこと、ミランを選んだことは大正解だった。実は、僕はブラジルにいた頃から、ずっとミランを応援していたんだ。できる限り長くここでプレーして、あらゆるタイトルを取りたい。そして、ミランの歴史に名を残すような選手になりたいと思っている。そう、“ミランのシンボル”と呼ばれるほどの選手になりたいんだ。

ミランとの契約を2010年まで延長した日、会見の席でガッリアーニ会長は「カカーがこんなすごい選手になるとは誰も思っていなかった」ってコメントした。そうだよね、僕自身、こんなに早くこのレベルに到達できるなんて思っていなかったんだもの。イタリアでプレーすることは本当に難しい。特に、ミランのようなビッグクラブで21歳の外国人選手がプレーするのは、みんなが考えるほど簡単なものじゃないんだ。自分でもよく頑張ったと思うよ。同時に、チームメートやクラブのおかげだとも思う。ミランの環境が僕を支えてくれたんだ。

サッカー人生がこれほど順調に進んでいることには、僕自身も驚いている。例えば、僕は20歳でワールドカップに参加させてもらう幸運に恵まれた。その経験は、サッカー選手としての成長にすごく役立ったはずなんだ。このことはロニー(ロナウド)とも話したことがある。彼は1994年のアメリカW杯にセレソンの一員として参加したのさ。試合には出なかったんだけど、W杯前と大会期間中の2カ月間、セレソンの合宿を体験した。そのことが後の成長にすごく役立ったって彼も言っていたんだ。その経験があったからこそ、ヨーロッパでのプレッシャーに耐えることができるようになったってね。

僕の市場価値は5000万ユーロ(約65億円)と言われているんだってね。でも、そう言われても特に感想はないんだ。この金額はあくまで市場評価額と呼ばれているものだし、僕がその金額を手にするわけじゃないしね。実際には、それほどの価格に見合うサッカー選手なんて存在しないと思う。サッカー界に出てくる金額はあくまで仮のものなんだ。だから、移籍交渉の時に数字だけが一人歩きすることがよく起こる。本当に5000万ユーロなんて金額を動かせるクラブなんてほとんど存在しない。だから、高額選手の移籍では、他の選手を交換する形にして、実際に動く金額を抑えるんだ。

契約更新で僕の年俸はまた上がって、400万ユーロ(約5億2000万円)になった。投資をするのかなんてよく質問されるけど、ひとまずは貯金しておくつもりだよ。一部は何かに投資するかもしれないけど、父と一緒に慎重に計画を立ててやっていくつもりでいる。基本的には、お金の管理は父親に任せているんだ。それが一番安全だと思っているからね。

この連載のページ構成を担当するジャンニ・ヴィズナーディ氏とともに

パオロはカンピオーネとしてのすべての資質を
持ち合わせた選手だよ

さっき、僕は“ミランのシンボル”になりたいと言った。言うまでもなく、今のシンボルはパオロ・マルディーニだよね。僕は2年と少しでミランでの100試合出場を果たしたんだけど、ちょうどその試合は、パオロのミラン800試合目だった。彼はすべてのサッカー選手の手本となる存在なんだ。800試合ってことは、僕の試合数の8倍になる。すごいよね。彼の記録に追いつこうと思ったら、けがなしのサッカー人生を送り続けたとしてもあと14、5年はかかる。計算上では可能かもしれないけど、実際はほぼ不可能だ。どうやったらこんな記録を達成できるのか……本当にとてつもない記録だよ。

しかも、それだけじゃない。パオロはイタリア代表でも150試合に出場していて、引退までには公式戦1000試合出場という大記録を樹立するはずなんだ。激しい接触プレーを要求される現代サッカーでこれほどの記録を達成するなんて、すごいとしか言いようがない。

パオロは正真正銘のカンピオーネだよ。まじめでプロ意識が高くて才能があって……カンピオーネとしてのすべての資質を持ち合わせた選手と言うべきだろうね。彼のすごさは、ミラネッロに初めて来た日から分かっていたよ。

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