本誌記事 WebCALCiO 2002

サンパウロの一員として
あの試合に出場したかったよ

日本で行われたトヨタカップで、君の古巣サンパウロが優勝を飾った。君もうれしかっただろう?

2005年のトヨタカップで優勝したのは、カカーの古巣でもあるブラジルのサンパウロだった

K― もう最高の気分だよ。リヴァプールとの決勝戦はテレビで見たんだ。スペクタクルな展開はほとんどなくて、相手のミスを虎視眈々と狙うゲームだったね。最後の最後までどちらが勝つか本当に分からなかったよ。サンパウロの仲間たちとは試合後すぐに電話で話したんだ。とにかく、彼らが優勝したことは本当にうれしいよ。

古巣がイスタンブールの雪辱を果たしてくれたということになるのかな?

K― それで喜んでるわけじゃないけどね(笑)。正直に言うと、サンパウロの一員としてあの試合に出場したかったよ。イタリアでは、トヨタカップのことはあまり話題にならなかったけど、僕はあの大会が非常に人気のある大会になっていくと思っているんだ。すごく魅力のある試みだよ。来年以降、もし、イタリアのクラブが参加すれば、きっとイタリア国民の見方も変わってくるはずさ。来年のヨーロッパ代表がミランであることを心から願っているよ。

さっき、サッカー界の過密日程の話が出たけど、君たちにとってのトヨタカップは、さらなる“負担”にはならないのかな? それとも、ある程度の犠牲を払っても参加することに意味がある大会だと思う?

ヒカルド・イゼクソン・ドス・サントス・レイチ
1982年4月22日、ブラジル生まれ。9歳でサンパウロの下部組織に加入し順調な成長を遂げるも、18歳の時に脊椎を損傷し長期のリハビリ生活を余儀なくされる。ピッチに戻ると、2001年にプロデビュー、翌年にはブラジル代表にも選出され、同年ワールドカップでは優勝メンバーに名を連ねた。03年にイタリアへと渡り、セリエAデビューを果たす。強靭なフィジカルと、華麗なボールコントロールを武器に、レベルの高いパフォーマンスを披露し、03−04シーズンのスクデット獲得に大きく貢献。名実ともにワールドクラスへと飛躍を遂げた。2005年12月23日に2年間の遠距離恋愛を経て、故郷ブラジルでカロリーネ嬢と結婚式を挙げた。

K― 参加する意味はあるよ。世界ナンバーワンのクラブを決める大会だからね。ヨーロッパと南米の代表は、以前のトヨタカップに比べて、1試合多く戦えば良いだけの話だろう。つまり、今までより2、3日長く滞在すればいいだけじゃないか。疲労が溜まっているといっても、それほどの負担にはならないよ。各大陸のナンバーワンを決めるというアイデアは嫌いじゃないね。

君の親友でもあるロナウジーニョが、各賞を総ナメにしている。バロン・ドールに続いて、ほぼ満場一致でFIFA最優秀選手賞も獲得した。君も候補に挙がっていたわけだけど、ロナウジーニョが上回っていた部分は何だと思う?

K― 彼の受賞ラッシュについては本当にうれしく思っているし、彼はそれに値する選手だと思う。継続性、テクニック、身体能力、決定力、スペクタクル性、そのすべてを持っている選手さ。現代的なテクニックを持った古典的なカンピオーネと言えるだろう。さらに、彼は人間としても素晴らしい男なんだ。その人柄は、僕らが知り合った少年時代から全然変わっていないよ。02年W杯での彼は、まだセレソンのエースではなかった。あのチームには、リヴァウドやロナウドなど偉大な先輩たちがいたからね。でも、ドイツW杯では、間違いなく大会の主役の一人になるだろう。だからといって、彼が奢ることはないんだ。チームメートといつも冗談を言い合って、困っている仲間がいたらすぐに救いの手を差し伸べるんだよ。ロナウジーニョとはそんな男なんだ。

一方、かつてのセレソンのエース、ロナウドは、その輝きを失っているように見える。レアルでもチームメートとの確執から調子を落としているしね。「インテルに復帰するのでは」という噂もあるけど。

輝きを失いつつあるとはいえ、ロナウドは世界最高のFWの一人だ

K― ロナウドは僕が知っている選手の中でも最高のプレーヤーさ。それに、僕が最も尊敬する選手でもあるんだ。もしミラノに戻ってくるのなら、インテルではなくミランでプレーしてほしいね。昨夏にもそんな噂が出たことがあっただろう? 僕は気になって、直接ガッリアーニ副会長に、「ロナウドを取る気があるんですか?」って聞いたことがあるんだ。その時の副会長は明言を避けたけど、僕は彼の態度から水面下で何かが動いていたことを直感したんだ。だから、もしロナウドがレアルを離れる決意をしたら、ミランも彼の獲得に動くのではないかと思っているよ。もちろん、彼がインテルへの復帰を強く望むのなら話は別だけどね。

もし、アドリアーノとロナウドvsカカーとシェフチェンコのミラノ・ダービーが実現したら、どんな試合になるんだろう?

K― コンビ対決とは関係ないけど、僕はミランが勝つと思うよ(笑)。第15節のインテル戦は、僕にとって初めてダービーで敗れた試合だった。あれは本当にショックだったよ。ゲーム終了間際に、決勝ゴールを決められたんだけど、それを決めたのが大親友のアドリアーノだったんだ。今度アドリアーノに会ったらこう言っておいてくれよ。「次の試合は必ずリベンジするから、そのつもりでいろよ」ってね。

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