本誌記事 WebCALCiO 2002

僕らブラジル人選手はみな
高いプロ意識を持っている

決勝トーナメント1回戦の注目カード、チェルシーvsバルセローナはどんな試合になると思う?

K― とにかく決勝戦のようなすごい試合になることだけは確かだよ。昨シーズンはチェルシーが勝利を収めたけど、いくつかの判定を巡って多くの議論が飛び交った試合だった。今年はバルサが昨シーズンの雪辱を果たす。これが僕の予想だね。何しろ、バルサのエース、ロナウジーニョが絶好調だから。今の彼はすべてのタイトルを勝ち取るつもりでゲームに臨んでいると言っていた。チャンピオンズリーグ、リーガ・エスパニョーラ、それにワールドカップもね。僕も負けてはいられないな。チャンピオンズリーグ制覇に全力を尽くすよ。僕とロナウジーニョは大親友だから、彼のことはいつも応援しているんだ。ただし、直接対決は別。その時は、いつもの友情は脇に置いて、全力でぶつかり合うつもりだ。きっと彼も同じ考えだと思うよ。

今や世界中が彼をナンバーワンだと認めている。
何が彼を世界一にしているんだろうか?

誰もが認める世界最高のドリブラー、ロナウジーニョ。サッカーを心から楽しみ、チームに勝利をもたらすことができる男だ

K― 彼のプレーを見れば分かるだろう? 彼の体の中には、サッカー選手にとって必要なすべての要素が凝縮されているんだ。それに、彼は心からサッカーを楽しんでいる。それが結果的に、見ている人も楽しませることになるんだよ。あれだけ徹底してサッカーを楽しめる男も珍しい。しかも、楽しむだけじゃなく、チームにゴールと勝利をもたらすこともできるんだから本当にすごい男だよ。

ロナウドについては? 今シーズンの彼は決して満足のいくシーズンを送っているとは思えない。ピッチの中だけでなく、外でもレアル・マドリーとの間に多くの問題を抱えているように見える。W杯までに、かつてのような決定的な仕事のできる彼に戻れると思うかい?

K― ロニーはまだ29歳。まだまだ老け込む歳じゃないよ。確かに、今はレアル・マドリーとの間に多くの問題があるようだね。でも、彼はきっとまた復活するよ。ドイツで主役を演じることを心から願っているんだ。彼はいつもとんでもないことをして周囲を驚かせる男なんだ。きっと、今回もすごいサプライズを用意しているんじゃないかな。

巷では、「ロナウドはW杯に備えてエネルギーを温存しているんじゃないか」という意地悪な意見もある。こういった中傷は、特にブラジル人選手に向かって言われることが多いよね。

ヒカルド・イゼクソン・ドス・サントス・レイチ
1982年4月22日、ブラジル生まれ。9歳でサンパウロの下部組織に加入し順調な成長を遂げるも、18歳の時に脊椎を損傷し長期のリハビリ生活を余儀なくされる。ピッチに戻ると、2001年にプロデビュー、翌年にはブラジル代表にも選出され、同年ワールドカップでは優勝メンバーに名を連ねた。03年にイタリアへと渡り、セリエAデビューを果たす。強靭なフィジカルと、華麗なボールコントロールを武器に、レベルの高いパフォーマンスを披露し、03−04シーズンのスクデット獲得に大きく貢献。名実ともにワールドクラスへと飛躍を遂げた。

K― 本当に失礼な話だよ。いつもは反論する気も起きないんだけど、今日は少し言わせてもらうよ。僕らブラジル人選手はみな高いプロ意識を持っている。もちろん、代表にも大きな愛情を持っているし、みんなでW杯で優勝したいとも思っている。でも、だからといって、所属するクラブやティフォージへの義務を忘れたりはしない。誰かがが「ロナウジーニョはバルサで手を抜いている」とか、「エメルソンはユヴェントスで手を抜いている」といった印象を持つのは勝手さ。でも、実際は違う。僕らは体調を崩す危険を冒してまで全力でプレーし続けているんだ。僕だって同じさ。僕はいつも自分に向かってこう言っている。「チャンピオンズリーグの決勝戦まで全力を尽くす。そこに辿り着ける選手は本物の幸運の持ち主だけなんだから」ってね。W杯のことを考えるのは、それからでも遅くない。そう思うけどな。

最後に、少しプライベートなことを聞いてもいいかな? ミラノでの新婚生活はどうだい? 彼女はミラノでの生活を気に入っているのかな?

K― うん、カロリーネはすごく満足しているみたいだよ。でも、本当に幸せを感じているのは僕のほうだと思うけどな。2人で一緒に暮らすことは僕らの長年の夢だったんだ。今ようやくその夢が現実になった。昨年12月23日にサンパウロで式を挙げたんだ。式にはたくさんのチームメートが参列してくれてね。ミランからはセルジーニョ、セードルフ、それにセレソンのチームメートも。実はセードルフの奥さんはブラジル人。それで彼はブラジルでバカンスを過ごしていたんだ。その他、友人や家族もまるで自分のことのように喜んでくれた。もちろん、僕ら2人にとっても最高に幸せな日になったよ。

あとはジュニアの誕生を待つばかりだね。

K― じきにうれしいニュースを届けられるといいね。僕らは2人とも子供が大好きだから、子供は若いうちに授かりたい。家族はなるべく多いほうがいいからね。

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