トッティのような偉大なカンピオーネが出場しない
ワールドカップは寂しい大会になってしまう
イタリアのカンピオーネ、トッティが大ケガを負ってしまった。もしかすると彼はW杯に間に合わないかもしれない。これについてはどう思う?
K― イタリアサッカー界では、背後からの危険なタックルが深刻な問題になっているよね。レフェリーはバックチャージにもっと厳しい判定を下すべきなんだけど、現実は甘すぎる。結果として、FWの選手、もしくは僕のような攻撃的なMFは、何度も相手DFからチャージを食らう。時として、本当に危険なタックルを食らうことになるんだ。だから、レフェリーは危険なプレーをする選手に対して、もっと毅然とした態度で接するべきだよ。今のままでは、この先も数多くのケガ人が出ることになってしまうから。
万が一、トッティを欠くことになったとしたら、アッズーリはW杯で厳しい戦いを強いられるだろうね。
K― もちろんだよ。彼は世界でも最高の選手の一人。身体能力もテクニックも非常に高い。それに、決定的なパスを出すこともできるし、自分でゴールを決めることだってできる。あれほどの才能を持った選手は、世界中を探してもそういるものじゃない。個人的には、トッティにはぜひともW杯に出てほしい。彼のような偉大なカンピオーネが出場しないW杯は、寂しい大会になってしまうからね。
キャプテンを失ったローマは、この先どうなると思う?
K― トッティのケガが、ローマに悪影響を及ぼさないわけはない。ローマがチャンピオンズリーグ出場権争いに加わるようになったのも、トッティの大活躍があったからこそ。トッティ抜きでフィオレンティーナとの4位争いに勝利を収めるのは相当難しいだろうな。
危険なタックルに関しては、シェフチェンコも嘆いていたよ。状況は悪化しつつあるのかもしれないね。
K― どうなんだろうね……試合にもよるからね。さっき、僕はイタリアサッカー界の問題と言ったけど、実はチャンピオンズリーグでも危険なプレーが目に付くようになっているんだ。そう考えると、イタリアだけじゃなくて、他の国でも状況は悪化していると言えるのかもしれないね。本当に残念なことだよ。
今、「試合にもよる」と言ったけど、例えばイタリアの場合、ごく一部のチームがカンピオナートを支配しているという状況が続いている。この現実も多少は影響しているのかもしれないよ。いくつかの上位チーム以外は、シーズンが終盤に進むにつれて、大きな目標を持てないまま試合に臨むことになる。それが、時になげやりなプレーにつながっている可能性もあると思うんだ。具体的に言うと、トッティの足首をへし折ったエンポリのヴァニーリ。彼は無意味なファウルを繰り返していたんだよ。キックオフからの8分間で、トッティに対して3回もファウルを犯したんだ。3回目のファウルでトッティは大ケガを負ったということさ。
K― それは、レフェリーにミスがあったのかもしれないね。試合開始直後にイエローカードは出しづらいだろうけど、1回目できちんとイエローを提示しておけば、2回目、3回目のファウルは避けられただろうし、トッティもケガをすることはなかっただろう。イエローカードを1枚もらっていれば、どんな選手でも慎重になる。そうすることで、少なくともカンピオーネは無意味なファウルから逃れることができるんだ。僕がそういうポジションでプレーしているから言うわけではなくて、テクニックを持ち味としている選手は、正しい判定の下で保護されるべきだと思うんだ。テクニックがバイオレンスに壊されてしまうという現状には耐えられないよ。
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| トッティの大ケガを受けて、カカーは現在のサッカー界に蔓延する危険なタックルについて警鐘を鳴らす。もちろん、世界的な選手となった彼自身も、ピッチの上では危険なバックチャージの標的となる |
少し話を変えようか。ミランでの最初のシーズン、君は10ゴールを記録した。2年目は7ゴール。そして、今シーズンはすでに2年目の記録を上回っている(第27節終了時点で8ゴール)。自分自身にストライカーとしての“エゴ”を感じることはあるかい?
K― 僕がエゴイストってこと!? それはまいったな。本当に、イタリアではどんなことでも悪いように捉えられてしまうんだね(笑)。1試合でも負けると「ミランはもう終わりだ」って言われるし、2試合続けてノーゴールだと「カカーはもうゴールを決めることができない」なんて叩かれる。逆に、連続ゴールを挙げた時には「カカーはパスを出さない。自分で決めることしか考えていない」って批判されるんだから。確かに、今シーズンは昨シーズンよりもゴール数が増えている。ただ、ミランがすごく攻撃的なサッカーをやっているということを忘れてほしくないな。僕自身は、ヨーロッパで最も攻撃的なチームだと思ってる。そんなチームの前線のポジションでプレーしているんだから、僕にゴールを決めるチャンスが来るのは当然のことだろう? 僕は攻撃的サッカーが大好きだし、自分のプレースタイルにもぴったり合っていると思う。
それは質問に対する答えになっていないんじゃないか? 君自身、エゴイストだと感じているかいないかということだよ。
K― いや、質問に対して答えたつもりだよ。同じ質問をシェヴァ(シェフチェンコ)やジラ(ジラルディーノ)にしてみてよ。「エゴイストかどうかという問題じゃない!」って答えるはずだよ。要するに、自分がシュートを打てる状況にあるかどうかということだよ。そういう状況にあれば、僕はシュートを打つことを選ぶ。その時点で、僕がFWだとかMFだとかということは関係ないだろう? シュートを打つべき状況にあれば、シュートを打つ。当たり前のことだよ。
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