R ―― 会長は常に僕を励まし続けてくれた。それに、ファンの励ましの言葉が僕の心の支えになっていたことも確かさ。道ばたでも多くの人に励まされたよ。なかには「僕はユーヴェ・ファンだけど君にはピッチへ復帰してもらいたい」なんて言ってくれる人もいた。うれしかったよ。本当にたくさんの人々が、「めげるなよ」と声をかけてくれたんだ。この2年間、僕はイタリア人の優しさを感じることができた。一生忘れられない思い出になるはずだよ。ファンの励ましがなかったら、今の僕はなかったかもしれない。
そういえば、数多くの伝説的カンピオーネも君のピッチ復帰を願ってくれていたみたいだね。
R ―― 特にペレとジーコはずいぶんと僕を気遣ってくれたよ。ペレは僕が最も苦しんでいた時、すなわち、2回目の手術を受けた直後に、わざわざミラノまで会いに来てくれたんだ。そして彼は彼自身の経験を僕に話してくれた。ペレは1958年のW杯で優勝する前に大ケガをし、その時、周囲の人々はペレに引退を勧めたそうなんだ。だが、彼は引退しなかった。周囲の反対を押し切ってプレーを続けたんだ。そして、再び世界の頂点に立った。そんなこともあって、彼は僕に「周囲の言葉に流されるな。自分の身体のことは自分にしかわからないんだ。自分自身の体内にパワーが残っていると感じたら、1からスタートすればいいことだ」と言ってくれたのさ。そして、ジーコは特にここ最近、身近な存在でいてくれてるんだ。いつも電話で話してるよ。彼は僕に「リハビリを辛抱強く続けていれば、必ずピッチに復帰できる。インテルのレギュラーポジションだって取り戻せる」と繰り返し言ってくれた。そして、まさに彼の言ったとおりになったんだ。