昨シーズンに比べてローマがレベルアップしたのは、中盤を形成するブラジルトリオの働きによる。リマ、エメルソン、アスンソンの3人が攻撃に独特の味を加えたことにより、ローマは一層魅力的なチームに成長したのだ(残念ながら、アスンソンはケガをしてしまったが)。ただし、スペクタクル性に関しては物足りない部分がある。カペッロが攻撃的サッカーを実施するのはゲームの勝ち負けがさほど重要でない時だけに限られる。例えば、マドリッドで行われたチャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦では派手なサッカーでファンを堪能させた。だが、勝ち点3が要求されるゲームでは、カペッロは相手に攻め込ませないようなサッカーを躊躇なく選択する。バティストゥータ、トッティ、モンテッラ、カッサーノといった豪華な攻撃陣を擁しながら、彼らに要求するのは手堅いゲームなのである。ローマの最大の強み、そしてイタリアで上位にいられる最大の要因は、監督のカペッロにあるのかもしれない。彼の情熱と勝利に対するしたたかさが、ローマをトップレベルに保っていると言えるのだ。 | |||
ここにきてチームの調子も上がり、プレーに溌剌さも戻ってきた。とはいえ、レアル・マドリーなどのビッグクラブと比較してみると、スペクタクル性には欠ける。戦術的な部分では、ネドヴェドをトップ下に移したことが功を奏した。具体的に言えば、左サイドから中に切り込み右足で強烈なシュートを放つネドヴェドが、トップ下に入ったことでユーヴェの攻撃パターンが広がったのである。そして、ネドヴェドをセンターに移すことで、ダーヴィッツも左サイドで活きるようになった。そう考えると、シーズン序盤戦の頃に比べれば、ユーヴェははるかにバランスの取れたチームになっている。残る希望はデル・ピエロのファンタジーアだけ。ただし、今シーズンのアレックスは今ひとつだ。今日最高のプレーをしたとしても、明日も最高のプレーをするとは限らない状態なのだ。膝に不安を抱えるアレックスに、冬場のピッチコンディションでコンスタントな活躍を期待するのは酷な話なのかもしれない。もちろん、ジダンが去った今、ユーヴェの命運を握るのがアレックスだと言うことは確かだ。春の到来とデル・ピエロの大爆発を心待ちにしているのは、ユヴェンティーニだけではない。トラパットーニもまた、それを期待しているはずだ。 |
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