リヴァウドの加入は、ミランにとっても、
セリエA全体にとっても、大きな刺激剤になるだろうね


シェヴァ、今シーズンには、どんなことを期待する?

シェフチェンコ(以下S) ―― もちろん、優勝だよ。どんなタイトルでもいい。とにかくミランで何かタイトルを手にしたいんだ。僕がイタリアにやって来てから、もう3年が経った。僕はウクライナでは多くのタイトルを手にしたけれど、今はその感触もすっかり忘れてしまった。ただ、今シーズンに関しては、大いに期待できると思うんだ。今シーズンは、勝利への前提条件がすべて整ったからね。体調もバッチリだし、開幕からトップギアでいけると思うよ(編集部注:このインタビュー後、チャンピオンズリーグ予備選vsスロヴァン・リベレツ戦で左膝のじん帯を痛めてしまった。10月中には復帰予定)。

君の実力については、今さら言うまでもない。
ただ、昨シーズンの君は、ケガでシーズンの半分を棒に振った。
ケガのほうは、もう大丈夫なの?


S ―― 昨シーズン後半の不振で一番苦しんだのは、他ならぬ僕だよ。昨シーズンは、とにかく何もかもが最悪だった。ただ、それについては、自分なりに言い分があるんだ。昨年10月の鼻骨骨折、あれがずっと尾を引いていたのさ。復帰した後も、ずっと鼻の調子がおかしくて、うまく呼吸ができなかったんだ。それで、昨シーズンが終わった後、2回目の手術に踏み切ったんだ。今は骨折箇所も完治して、全く問題ないよ。

シェヴァ、君は今回もW杯をテレビで観ることになってしまった。
ただ、そのおかげと言ってはなんだけど、ゆっくり休養が取れて、自主トレもはかどったんじゃない?


S ―― 毎日曜日、グラウンドで顔を合わせている仲間たちが、晴れの舞台で活躍しているのをテレビで眺めるのは、初めてのことではないけど、やっぱり辛かったよ。ただ、ゆっくり休養が取れたという点では、確かにすごく良かったかな。筋トレは7月上旬には始めていたから、ミランが練習を開始した時点で、僕の身体は、すでにでき上がっていたという感じだったよ。だから、いつリーグ戦が始まっても大丈夫さ。


今夏のメルカートで、ミランはリヴァウドを獲得した。
これで、もう“シェフチェンコのミラン”ではなくなった?


S ―― (笑いながら)ミランは誰のものでもないよ。ユヴェントス、インテル、それにローマにだって同じことが言える。「イタリアのビッグクラブである」、ただそれだけさ。例えば、昨シーズンのインテルを考えてみてよ。エースのロナウドを欠きながら、首位に立ち続け、優勝まであと一歩のところまで近づいた。ところが、ロナウドが戻ってきたら、スクデットを逃してしまった。もちろん、ロナウドがダメだったと言っているんじゃない。人より抜きん出た実力を持つ彼ほどの選手でも、一人でチームを勝たせることはできないってことを言いたいんだ。だから、“シェフチェンコのミラン”だとか“リヴァウドのミラン”だとか言うのは間違っている。ミランはミランさ。あえて言うなら、ベルルスコーニ会長のミランってことになるのかな(笑)。

君の言いたいことは、よくわかる。では、他の観点から眺めてみようか。
例えば、リヴァウドが“メディアの寵児”になって、君やマルディーニ、ルイ・コスタ、インザーギら、他の主力選手の影が薄くなってしまうことはないかな?


S ―― 確かに、そうなるかもね。でも、それのどこが問題なんだい? リヴァウドは、ミランにとって新加入の選手さ。だから、僕やパオロ(マルディーニ)より彼に注目が集まるのは、当たり前のことだろう? ファンは僕やパオロのことはよく知っているんだから。とにかく、リヴァウドは世界的なカンピオーネさ。リヴァウドの加入は、ミランにとっても、セリエA全体にとっても、大きな刺激剤になるだろうね。もちろん、長くスペインで活躍した彼にとっても、新しいリーグで、しかもリーガ・エスパニョーラと同じくらい重要なリーグであるセリエAでプレーすることは、自分の評価を上げる大きなチャンスになるだろうしね。全員にとってプラスになる移籍だったと思っているよ。
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