ボローニャで“勝利の伝説”を作った名選手であり、現在は評論家として活躍しているジャコモ・ブルガレッリは、デ・ロッシの他にも何人か興味深い若手がいると言う。

 「まずはカカーだよ。彼のテクニックはケタ外れにすごい。それに、チームの勝利に貢献できる選手ということで高く評価すべきだと思う。パルマのアルベルト・ジラルディーノは一皮むけた感じだ。キエーヴォの南米勢、アマウリとサンターナもいいね。キエーヴォのスカウト陣が優秀だということの証明だよ。デ・ロッシ? 彼がサイドのMFとしてプレーしていた時から、その才能には注目していたんだ。ローマがオリヴィエ・ダクールを獲得する時には、『デ・ロッシがいるから必要ない』と言っていたくらいさ」

 今、多くの若者がセリエAのショーウィンドーに並んでいる。プレーするたびに彼らの価格は微妙に上下するのだ。ローマのフランコ・バルディーニGMは「デ・ロッシを1000万ユーロ(約13億円)以下で手放すつもりはない」と言う。今や、デ・ロッシはローマの未来に不可欠な選手なのだ。

 ジラルディーノの市場評価も急上昇している。解説者のアルド・アグロッピが冗談まじりに言う。「ユーヴェのルチアーノ・モッジGMがジラルディーノ獲得を否定した? ということは、裏ですでに話がついているということだね(笑)。他にいい選手は? そうだね、エンゾ・マレスカはいいと思うよ。ピアチェンツァにレンタルされてプレーしていたが、今シーズンこそユーヴェで大成すると私は踏んでいるんだがね。いずれにせよ、若手の成長に注目しているのはビッグクラブさ。将来を嘱望される選手はすべてビッグクラブに流れてしまうと言っても言い過ぎではない。デ・ロッシ? ブラーヴォとしか言いようがないね」。

 ボローニャ、トリノでMFとして活躍し、現在はテレビの解説をしているエラルド・ペッチも、デ・ロッシへの称賛の言葉を忘れない。「若いのにベテランのようなプレーをするね。チームメートへの影響力というか、カリスマ性があるんだと思うよ。他には? そうだな。モーデナのストライカー、ディオマンシ・カマラは興味深いプレーヤーだ。ただ、デ・ロッシと違って、もう2年ほど待った上で判断を下したい選手だね。スピードがあり、難しいプレーを大胆に試みるだけの勇気もある。それに、並外れたゴール嗅覚も持っているよ」。

 インテルとミランでストライカーとして大活躍、現在は評論家として多忙なアルド・セレーナもデ・ロッシを高く評価している。「今シーズン台頭した若手のナンバーワンはデ・ロッシだよ。彼がマスコミの寵児になったのはパルマ戦以降のことだ。ただ、シーズン開幕前から、彼の能力には誰もが注目していたんだ。テクニックは申し分ないし、身体能力も優れている。私が特に気に入っているのは、キックする際の足の振り幅が小さいことだね。他の人より早いタイミングでシュートが打てることは大きなプラス要素だ。それに、何よりもボランチとしての大先輩、カペッロから多くを学び取れる環境にあることは大きいだろう。特に、攻め上がるタイミングなどはカペッロから多くを学ぶべきだろうね。他に良い若手? ジラルディーノを高く評価しているよ。デビューした当時のフィリッポ・インザーギによく似ている。オフサイドラインぎりぎりのところで勝負するコツを知っている。生まれついてのストライカーとは、彼のような選手のことを言うんだろうね」。

 現役時代はラツィオでウイングとしてプレーしたヴィンチェンツォ・ダミーコも、デ・ロッシに惹かれている男の一人だ。ダミーコはRAI2のテレビコメンテーターとしてU−21 EURO予選の解説を担当し、デ・ロッシのプレーを密着マークしてきた男である。その彼がデ・ロッシを高く評価しているのだ。

 「U−23の年代では明らかにナンバーワンだよ。それにしても、今のU−21には良い選手が多い。ガエターノ・ダゴスティーノも良い素材だし、パオロ・カンナヴァーロも将来有望なDFだよ。これまでのパオロは常に“ファビオの弟”という形容詞が必要だったが、今はもうその必要はない。パオロ・カンナヴァーロとして独立したという感じだよ。ジュゼッペ・スクッリ、マルコ・ボリエッロなど、FW陣にも将来有望な選手が多い。惜しむらくは、彼らがリーグ戦でプレーする機会がほとんどないことだ。ジラルディーノはそこそこプレーしているが、他の選手にいたっては全くチャンスが与えられていないからね。これでは宝の持ち腐れになってしまうよ」
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