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僕は現実主義者なんだ。
僕の活躍は、みんなのおかげだよ パヴェル、バロン・ドール受賞は、2003年、君が素晴らしい一年を送った最大の証だと思う。君自身はバロン・ドールを獲得できると信じていたかい?
ネドヴェド(以下N) ―― いや、全然思っていなかったよ。「受賞確実」という噂が流れた時でさえ、なるべくコメントを控えるようにしていた。別に縁起を担いでいたわけじゃないよ。本当に受賞が決まるまで、獲れるとは思っていなかったんだ。「受賞したんだ!」という実感が湧いてきたのは、実際にバロン・ドールを手にした時だった。 ただ、夢には見ていただろう? N ―― もちろんさ。バロン・ドールは、すべてのサッカー選手が手にしたいと望む最高の個人賞だし、もらえるとわかった時には、心から感激したよ。大きな個人賞をもらうことなんて、今までほとんどなかったからね。僕は性格的にもポジション的にもチームの縁の下の力持ちタイプだから、それだけに、個人的なプレーを評価してもらった喜びは本当に大きかったな。 なぜ『フランス・フットボール』誌は君をバロン・ドールに選んだんだと思う? N ―― それについては何度も考えた。でも、結局、結論は出なかった。「納得のいく説明をしろ」と言われても難しいよ。僕には、ジダン、ロナウド、フィーゴのようなスター性はない。それに、出身が東ヨーロッパであることも不利な要素だった。東ヨーロッパの選手が重要なタイトルを獲ったことなんて、今までほとんどなかったからね。 重要な賞を手にするには、出身国も大きな要素だということ? N ―― そう思うけどね。君を納得させるためには、たった一つの実例を挙げるだけで十分だと思う。僕の前にバロン・ドールに輝いたチェコ出身の選手は、たった1人しかいない。そう、ヨセフ・マソプストだけ。彼がこの賞を受賞したのは41年も前のことさ。かなり昔の話だろう? だからこそ、チェコの人たちは僕の受賞をあんなに喜んでくれるのさ。 じゃあ、東ヨーロッパ出身の君がバロン・ドールを受賞できたのには何か理由があるのかな? N ―― おそらく選考委員たちがサッカーの正しい価値を認めたかったんだろうね。つまり、サッカーに必要なのは、イメージではなく内容なんだってことを、もう一度確認したかったんじゃないかな。僕は、ベッカムのようなタイプの選手ではないし、あんな風には到底なれない。つまり、僕はすごく単純な……。 でも、君も世界的なチーム、ユヴェントスのシンボルとあがめられているじゃないか。 N ―― いや、僕は自分をユーヴェで一番の選手だなんて思ってないよ。謙虚すぎるって? いや、そんなことはない。バロン・ドールを獲得できたのだって、チームメートのおかげなんだ。パリで行われた授賞式にだって、できることならチームの全員を連れて行きたかったくらいさ。 君は本当に愛他主義者というか、謙虚過ぎるというか……。 N ―― いや、違う。僕は現実主義者なんだ。僕自身の活躍は、本当にみんなのおかげだよ。特にリッピ監督には本当に感謝している。 君の謙虚さは本当にすごいね。いずれにせよ、君がユーヴェのサッカーにおいて必要不可欠な存在であることは確かなわけで……。 N ―― それも間違っているよ。僕は、単に一人のサッカー選手に過ぎない。必要不可欠な選手なんて、そんなにたくさんいるわけじゃないさ。ミシェル・プラティニ、ディエゴ・マラドーナくらいの選手なら話は別だけどね。 君がバロン・ドールを受賞した後、ちょっとした論争が起きたよね。 N ―― 人の口に戸は立てられないからね。僕はすべての人の意見を尊重したいけど、やはりいい気持ちはしなかったな。僕だって、昨年、それなりの活躍はしたわけだから。 特にパオロ・マルディーニを支持する声が大きかった。 N ―― マルディーニは、すべての選手の模範となるプレーヤーだし、彼もまた今回のバロン・ドールにふさわしい選手だったよ。それから、ラウールとジダンもね。 |
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