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バロン・ドール受賞は、
日々の努力の結晶だったと思う ジダンは君の受賞を心から祝福していたみたいだよ。
N ―― それはうれしいな。彼には心から感謝の言葉を送るよ。僕は彼こそが世界一の選手だと思っているんだ。「ジダンと一緒にプレーできたらな」と何度思ったかわからないよ。彼のレアル・マドリーへの移籍が決まった時、ちょうど僕のユーヴェ入りが確定した。そう、完全なすれ違いだったんだ。 君がもし選考委員だったらジダンに投票した? N ―― いや、もしできるなら候補者全員の50人に投票しただろうね。外交術はあまり得意なほうじゃないから……。とにかく、最後に残った50人は全員がバロン・ドールに値する選手だと思うよ。 君に続く2位は、かつてユーヴェでプレーしたティエリ・アンリだった。 N ―― ユーヴェは未だに「なぜアンリをあんなに早く見限ったんだ!」とか、「ファンからのプレッシャーはあったにせよ、あまりに辛抱がなさ過ぎた」なんて批判されている。ただ、今になって過去のことを掘り起こすのは無意味だと思うんだ。もちろん、今現在のアンリが、世界最高のストライカーであることは認めるけどね。 バロン・ドールを誰に捧げたい? N ―― 捧げたい人はたくさんいる。ただ、もし1人と言われれば、僕のユース時代の監督であり、数カ月前に亡くなったヨセフ・ザロウデクに捧げたい。14歳の時に彼に出会えたことは、僕にとって、本当に幸運なことだった。僕の人生を変えたのは彼だと言っても過言ではないよ。 もしサッカー選手にならなかったら、どんな職業に就いていたと思う? そんなこと考えたこともなかったかな? N ―― そうだね、考えたこともないな。子供の頃からサッカーが僕の人生のすべてだったからね。ただ、仮に他の職業に就いていたとしても、今、練習場やスタジアムで抱いているのと同じくらいの精神力と適応力を持って、その仕事に取り組んでいたとは思うよ。 おそらく性格の問題だろうね。どんな職に就いていても、君は何かしらの成功を手にしたと思うよ。 N ―― 日々の努力、真摯な姿勢、自分への厳しさ、そうしたものが長い人生で必ず評価される時が来るはずさ。バロン・ドール受賞は、そうした日々の努力の結晶だったと思う。とにかく、立ち止まらず、成功に満足せず、次の目標に向かって邁進すること。それが何よりも大事なんだ。バロン・ドールを獲れたことは、確かに大きな名誉だった。ただ、そんな賞でも、僕の生活を一瞬だって変えることはできない。実際、僕は授賞式の翌日からいつもどおりの練習を再開していたんだから。 正直に答えてほしいんだけど、バロン・ドールを辞退してでも手にしたかったものはある? N ―― チャンピオンズリーグ決勝戦の出場権となら、交換していたかもしれない。マンチェスターでのミランとの決勝戦に出場できなかったあの悔しさが、今も僕の中でくすぶっているんだ。あの試合で僕はチームに力を貸すことすらできなかった。あれほど大きな憤りを感じたことは今まで一度もなかったよ……。 あの時の君は、準決勝のレアル・マドリー戦でイエローカードを受けて、警告の累積で決勝戦に出場できなかったんだよね。でも「あの欠場がネドヴェドのバロン・ドール受賞を後押しした」という声があることを知っているかい? つまり、君を欠いたユーヴェが敗れたことで、逆に君への評価が高まったという指摘があるんだ。 N ―― そういう意見もあるみたいだね。でも、その意見には賛成できないな。昨シーズンの僕は、チャンピオンズリーグ制覇のために全力を注いできた。その努力が報われなかった時、言いようのない絶望感に陥ったんだ。唯一の救いは、後悔すべきことが一つもなかったこと。確かにレアル戦での僕はあまりにも正直にプレーし過ぎてしまった。もう少しうまくやれば、あの警告を避けることもできたのに……。でも、僕はそういう人間じゃない。試合が終わるまで手を抜くなんてことはできないんだ。計算してプレーできるタイプじゃないんだよ。 |
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