最長老アレッサンドロ・コスタクルタは、未来を見つめながら、勝利の喜びをかみしめた。

「ミランとは契約を1年更新したんだ。来シーズンもここでプレーすることになったよ。実は来年の2月に子供が生まれる予定なんだけど、そうなると、その時点で現役引退ということも考えられるね……。まあ、その時の自分のコンディションと相談ということになるだろうけど。未来のことはさておき、今は勝利の喜びを実感したいね。本当に素晴らしいシーズンだったよ」

38歳という年齢ながら、全盛期を彷彿させる最高のプレーで、ミランのスクデットに貢献した。ディフェンスラインで最も信頼の置けるサブとして、最高の1年を送ったと言えるだろう。

本来はサブ要員だったパンカロだが、カラーゼがケガで戦線離脱したため、レギュラーとして出場機会を得ることになった。確実な守備に加え、効果的なオーバーラップで攻撃を活性化させ、スクデット獲得に貢献した。

もっとも、彼は他の選手ほどスクデットを喜べないようである。ケガのためローマ戦欠場を余儀なくされた上、EURO2004への出場も断念することになった。

「1年間を通じて素晴らしい戦いぶりだった。この数年、僕たちほど安定した戦いを見せたチームはなかったと思うんだ。ミラン初年度にスクデットの大目標に到達したことは、すごくうれしいんだけど……今はとにかく、来シーズンに向けて一日も早くケガを治すようにしないとね」

「イタリアに来て10年、やっと夢が叶ったよ」

ルイ・コスタにとって、スクデットは積年の夢であった。ただし、手放しに喜べる勝利だったわけではない。

「今までずっとレギュラーとしてプレーしてきたけど、スクデットには縁がなかった。ところが今シーズン、出番が限られた中でスクデットを獲得できた。その点、少し複雑な心境だよ。スタメンから外れるのはとても辛かった。でもチームの“和”を考えて耐えたつもりさ」

アンチェロッティがカカーを“選択”した時、彼は黙って指揮官の決定に従った。ミランの10番はサブに回ることを受け入れ、チームの団結に貢献したのだ。その献身的な態度は、大いに称賛されるべきであろう。

タレントが集うミランMF陣において、控えの1番手としてアンチェロッティの戦略を助けた。ガットゥーゾの代役として激しい守備でピッチを奔走したかと思えば、セードルフの代役として、攻守をつなぐ潤滑油の役割も果たした。限られた出場機会の中で、時折、決定的な仕事もこなしており、オリンピコでのラツィオ戦では決勝ゴールを決めている。本人も、まずまず満足のいくシーズンを送ったと言えるだろう。

今シーズンの自信をバネに、来シーズンはライバルひしめく中盤のレギュラー争いに挑む。

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