本誌記事 WebCALCiO 2002
【アーラ・トルナンテ】

アーラはウイングの意味。トルナンテは戻る、下がるの意味。元来、アーラは攻撃的ウイング、前線のサイドでのプレーが主な役割だったが、守備を要求されるようになってからポジションを後方に下げた。新たな役割(ポジション)に付けられた名前がアーラ・トルナンテ。すなわち、ポジションを下げたウイングのこと。

【テルツィーノ・フルイディフィカンテ】

テルツィーノはサイドバックのこと。元来は相手のアーラ(ウイング)をマークしていたポジションだが、アーラがトルナンテに役割を変え、頻繁に攻め上がってくることがなくなったので、逆に攻め上がる余裕が生まれた。こうして生まれたのが、サイドを“滑らかに”駆け上がるサイドバック、テルツィーノ・フルイディフィカンテである。イタリアサッカー史上、最初のテルツィーノ・フルイディフィカンテはジャチント・ファッケッティ(現インテル会長)。ファッケッティはDFでありながら、シーズンで11ゴールを記録したことがある(すべてが流れの中からの得点だった)。

ファンタジスタとはたぐい稀なテクニックを持ち、ファンタジーア(インスピレーション、創造性)に富み、決定的なプレーをすることができる選手、または周囲が予測できないようなプレーをする選手のことである。カルチョは日々進化してきた。そのカルチョにおける進化の過程では、リベロ、ストッパー、アーラ・トルナンテテルツィーノ・フルイディフィカンテなど、種々のポジションや役割が誕生した。いわゆるファンタジスタとは、ここまでのカルチョの進化過程の、最後に生まれた役割である。

ファンタジスタという言葉は、時に否定的な意味で使われることがある。ファンタジスタを置くということは、攻撃の駒を一つ増やすことを意味し、それにより、チームはより点を取りやすくなるが、それはまた、DFの駒を一つ減らすことでもあるからだ。

サッカー黎明期におけるファンタジスタとは、現在のウイングのような役割を持つ選手のことだった。クロスを中央に折り返す前のドリブル突破の際に、ファンタジーアを発揮する選手がファンタジスタと呼ばれていたのである。当時のシステムは単純な攻撃が主体だったため(全員が攻撃要員だった)、ファンタジーアや意外性はあまり必要とはされていなかった。つまり、ファンタジスタの出番は少なかったのである。

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