本誌記事 WebCALCiO 2002


2月に大ケガを負った時、専門家の多くは「無理やり復帰できないことはないが、数カ月のブランクがあり、戦力として計算できない」と考えた。ところが、トッティは全試合に出場してアッズーリを牽引した。本来のパフォーマンスを発揮したわけではないにせよ、司令塔として相手チームの脅威となったのは間違いない。唯一の途中出場となったオーストラリア戦で決勝点となるPKを決め、アッズーリに不可欠な存在であることを証明した。



フィジカルの強さを前面に押し出すプレースタイルだけに、開幕前には32歳という年齢を不安視する声もあった。ところが、大会が始まってみれば、カンナヴァーロはキャリア最高とも言うべきパフォーマンスを発揮したのである。今大会では鋭い出足でのインターセプトが光り、相手FWのボールキープを許さなかった。空中戦の強さも抜群で、鉄壁のディフェンスを披露。チームを一丸にまとめ上げたキャプテンシーも評価すべきだろう。



今回も《23番目の選手》がアッズーリを救った。大会直前、久々に代表復帰を果たした彼は、ピッチ上で躍動感溢れるプレーを披露して攻守に欠かせない存在となった。特に、爆発的なフリーランニングで相手の守備組織に穴を開ける働きは効果的だった。ディフェンス陣のサポートも決して怠らず、常に全力プレーでチームに貢献。消耗が激しいポジションながら、リッピ監督の全面的信頼に応える形で全試合スタメン出場を果たしている。



中盤の底から長短のパスを駆使して攻撃陣を操るピルロ。アッズーリのすべての攻撃が、彼の右足から始まると言っても過言ではない。どの対戦チームもハードマーカーを当てて攻撃の起点を潰そうと試みたが、ピルロは卓越したテクニックで激しいプレッシャーをかいくぐり、精度の高いパスでレジスタとしての任務を果たした。FW陣にマークが集中していると見れば前線にも顔を出し、果敢にシュートを狙うなど、今大会では積極性が目立った。



ビッグタイトル獲得には新しいヒーローの登場が不可欠である。今大会におけるその存在は、左サイドを疾走するグロッソだった。オーストラリア戦では、90分間走り続けた後に果敢なドリブルを試みPKを奪取。ドイツ戦では延長戦に突入する死闘の中、119分に相手の一瞬の隙を突いて左足インフロントでゴールネットを揺らした。グロッソは、アッズーリが最も苦しんだ2度の瞬間に颯爽と姿を現し、ワンプレーでチームを救ったのである。

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