本誌記事 WebCALCiO 2002

外交的で大胆なトッティに対して、控え目で慎重なカカー。性格こそ大きく異なるが、2人には共通している部分が多い。まず、2人とも中産階級の出身であるということ。数多くのサッカープレーヤーがハングリー精神を糧にしてスターダムにのし上がったのに対し、トッティとカカーの2人は、貧困や空腹感といったものを知らずして成長してきた。要するに、2人とも育ちが良いのである。

トッティがローマ出身で、カカーはブラジリア出身。2人はその国の首都で生まれている点でも共通している。トッティはそのままローマで育ったが、カカーはブラジリアで生まれた後、両親とともにサンパウロに移り住み、そのままサンパウロで育っている。サッカーに関しては、トッティはローマの下部組織から今までずっとローマ一筋。一方のカカーは、サンパウロの下部組織、トップチームを経て、03年の夏にミランに移籍。ただちにレギュラーポジションを獲得して、今ではミランに不可欠な選手となった。まだ若いし、口数も多いほうではないが、すでにミランのロッカールームにおけるリーダー格の一人になっている。

年齢に関してはトッティがカカーよりはるかに上。トッティは9月27日に30歳の誕生日を迎えたが、一方のカカーは、4月22日に24歳の誕生日を迎えている。2人の間には6年の人生経験の差がある。

身体的にはさほどの差はない。トッティの180センチ、80キロに対して、カカーは183センチ、73キロと数字の上では似通っている。ただし、プレーの質に大きな違いがあることは明らかだ。2人を分類すると、パワーのトッティ、俊敏性のカカーということになる。

それでも、ファンタジーアは両者とも譲れないところ。彼らのプレーは予測不可能なものなのだ。どんなプレーでもこなす幅広い能力を持っているだけに、相手DFにとって厄介な相手であることは間違いない。2人とも、この10年間のセリエAを代表するファンタジスタなのである。

ともに生まれついての右利きである。しかし、カカーが右足でのテクニックにこだわるのに対し、トッティは状況に応じて左足も積極的に使う姿勢を見せている。

ピッチ上のマナーに関しては、両者は全くの正反対である。トッティが相手を挑発するかのような大胆さを持ち味にしているとしたら、カカーはまさに冷静そのもの。決して羽目を外すことがないのがカカーの特徴なのだ。トッティのニックネームが“グラディアトーレ”(グラディエイターを意味するイタリア語)であるのに対し、カカーのニックネームは“アンジニーニョ”(可愛い天使の意味)。ニックネームが彼らの性格を如実に物語っていると言える。

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