以前のマンチーニはターンオーバーを積極的に活用していたが、今シーズンは違う。彼がメンバーを大きく変えるのはコッパイタリアの時だけ。コッパイタリアにおけるターンオーバーは日頃出番がない選手に出場機会を与えるという意味でのメンバーチェンジであって、本来のターンオーバーとは意味合いが異なる。時として、疲労の溜まっている選手を休ませることはあるが、一度ベストイレブンを決めたら、疲労で戦力が減退する危険性を考慮しながらも、そのメンバーですべてのゲームを戦っていくのがマンチーニ方式だ。今シーズンのインテルでは、たとえば、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、デヤン・スタンコヴィッチ、そして、イバン・コルドバはチャンピオンズリーグであろうと、カンピオナートであろうと、ほとんどすべてのゲームにスタメンでプレーしている。一方、サネッティが中盤に上がったことで、ルイス・フィーゴはベンチが定位置となりつつある。
これまでの結果を見る限り、ようやくインテルは団結したチームになったという印象を受ける。おそらく、実際にそうなのだろう。ただ、今年の夏、このチームには非常に個性の強い選手が加わったということを忘れるべきではない。イブラヒモヴィッチやヴィエラが、周囲と協調して1年間を過ごしていけるとはどうしても思えないのだ。前々からインテルにいる個性的なキャラクターの持ち主、マルコ・マテラッツィやフィーゴとの間に火花が飛び交ってもおかしくはない。とは言え、今のところチームの団結心が疑問視されたことはないし、ピッチ上でもチーム一丸となって戦っている。
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| 華麗なプレーに走ることなく、実利的なサッカーへとプレースタイルを変えたスタンコヴィッチ。精神的に大きく成長した |
レギュラー組で最も成長が目立つのはGKのジュリオ・セザルである。現在の彼は自信にあふれている。確実なセービング、タイミングの良い飛び出し……。マンチーニのジュリオ・セザルへの信頼は日に日に増しているようだ。スタンコヴィッチも別の意味で大きな成長を果たした。昨シーズンまでのスタンコヴィッチは、華やかなプレー、スペクタクルなプレーに固執する部分があったが、今シーズンはプレーに対するアプローチを変えた。地味ながら、あくまでチームの勝利を優先してプレーしている。精神的に大きく成長したと言うべきだろう。
一方、これからトップチームの戦力となり得る若手を挙げるなら、U−21イタリア代表のDF、マルコ・アンドレオッリだ。彼は、近い将来インテルのディフェンスラインの中心になると感じさせるプレーを見せている。彼はまだ出場機会をほとんど得られずにいる段階だが、注目に値する選手なのは間違いない。インテルがレンタルに出すことなくずっと手元に置いているのは、それだけの素質を周囲が認めているからだ。
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