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ドナドーニに関して言えば、個人的にはフランチェスコ・トッティに対する姿勢に不満が残る。FIGCの公式見解まで添えて、9月までの“代表免除”を許可したことは、イタリア人の歪んだメンタリティーの表れだと言うほかない。我々はなぜこういう“規定外”を容認し、“例外”ばかりに頼って生きる国民なのだろうか……。あの偉大なるジネディーヌ・ジダンでさえ、トッティほどの特別扱いを許されたことがないというのに。 “長い前奏”の後に行われたEURO2008予選のスコットランド戦で、イタリアは確実に勝利をモノにした。しかし、バーリで試合が行われる数日前から、カルロ・アンチェロッティが次期代表監督候補に挙がっているという噂が出回り、執拗に質問する報道陣とそれに応じるドナドーニとの間に亀裂が走ったことは言うまでもない。そこには、マスコミの容赦のない質問に対して、口に泡を飛ばして応戦するドナドーニの姿があった。マスコミと代表監督が対立関係になるというのは、ベアルゾットの時代からアッズーリの合宿が行われるたびに繰り返されてきた儀式だ。アッズーリ特有の、一種の病的な現象だとも言える。スコットランドを下した直後、ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾは報道陣に向かって、「あんたらは監督をめった打ちにしやがった!」と声を荒げた。また、マルコ・マテラッツィは、「マスコミがドナドーニ監督を攻撃すればするほど、オレたちは一丸となる」と、まるで戦場の雄叫びのように言い放った。合宿期間が長ければ長いほど、監督と報道陣との間に火花が散るようになる。そして、スコットランド戦直前の合宿はとても長かった。その結果、当然のように論争は激化していったのである。 試合が始まるまでには長いプレリュードがあった。だが、それでも論争に幕を引く試合の日はやって来る。水曜日の夜に行われたEURO2008予選で、ドナドーニのイタリアはホームでは強いがアウェーでは弱いスコットランドを相手に、完全に試合を支配してみせた。新生ウェンブリーで行われたU−21イングランド代表とのこけら落としで、アッズリーニのジャンパオロ・パッツィーニがトリプレッタを決めた数日後、バーリではルーカ・トーニがドッピエッタを記録。まるで“フィオレンティーナ祭り”だ。散々、予選敗退と書き立てられたイタリアは、スコットランド戦での勝利でグループBの首位に近づいた。まだ順位こそ4位だが、勝ち点12で首位に並ぶフランス、スコットランド、ウクライナの3チームとの勝ち点差はわずかに2。勝利を計算できるフェロー諸島との2試合を残しているイタリアが有利な立場にいることは間違いない。この勝利でひとまずは安心といったところだろう。 スコットランド戦でドナドーニは思い切った選択をした。アンドレア・ピルロとアレッサンドロ・デル・ピエロを外すという決断は、もし勝利を収めていなければ、すさまじい論争と批判を巻き起こしていただろう。代表とは、感情がタイマーをコントロールしている時限爆弾のようなものだ。忘れかけていた時に、今にも爆発しそうな勢いで急に針が進み始める。そう考えると、ドナドーニの顔は“爆弾犯”に見えなくもない。それはそれでインパクトがあるが、あくまでも“殉教者”ではなく“有罪者”のイメージだ。 ルチアーノ・モッジによると、ドナドーニはロッシFIGC会長代理が犯した数多くのミスの一つに過ぎないのだそうだ。ただし、ドイツW杯出場がまだ決まっていなかった頃、アントニオ・ジラウドがリッピを、「勝手なことばかりをやり続ける奴は、W杯出場権すら得られないだろう」と切り捨てた時に、その意見に賛同していた者の言葉なので信憑性は薄いのだが。
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