本誌記事 WebCALCiO 2002

「不満は何一つない。チームは最高のゲームをしてくれた」。試合終了後の記者会見で、ロベルト・ドナドーニ監督は満足気に語った。ドナドーニが言うように、この日のアッズーリは申し分のない試合をした。EURO2008本大会で予選リーグの2試合(ルーマニア戦とフランス戦)を戦うレツィグルント・スタジアム(チューリッヒ)で、イタリアは強敵ポルトガル相手に見事なサッカーを展開し、本番に向けてのテストを100点満点で突破したのだ。

アッズーリはジャンルイージ・ブッフォン、クリスティアン・パヌッチ、ジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾ、マルコ・マテラッツィなどの主力選手を欠いた。本来なら苦戦を強いられるはずなのだが、彼らはファイティングスピリットをむき出しにして積極的なサッカーを試みた。ドナドーニのイタリア代表は、終始スペクタクルな攻撃サッカーを展開し、ポルトガルを圧倒したのだ。

ドナドーニは、主力を欠いてのテストマッチをいつもとは違ったシステムで戦った。これまでやり慣れた4−2−3−1ではなく、4−1−4−1のシステムを敷いたのである。中盤の底にダニエレ・デ・ロッシ1人を据え、1トップのルーカ・トーニの背後に攻撃的MFを4人、右にラッファエレ・パッラディーノ、中央にアンドレア・ピルロとマッシモ・アンブロジーニ、そして、左にアントニオ・ディ・ナターレを置くという方法論を選択したのだ。そして、このシステムは見事に機能した。現時点でアッズーリは、戦術的変化に対応できるまでに成熟していることをこのテストマッチで証明したのだ。

主力を欠いたイタリアに対して、一方のポルトガルはほぼベストメンバーでゲームに臨んでいた。デコ、マニシェ、クリスチアーノ・ロナウド、リカルド・クアレスマなど、ヨーロッパを代表するテクニシャンがピッチ上に顔を揃えていたのだ。特にロナウドとクアレスマの攻撃はイタリアの守備陣を大いに悩ますだろうと予想されていた。だが、アッズーリのディフェンスラインは完璧なパフォーマンスを見せた。特に目立ったのがマッシモ・オッド。積極的なオーバーラップが魅力だが、守備に不安を抱えていた彼が、体を張った守備でロナウドとクアレスマをほぼ完璧に封じ込めたのである。

この試合でのアッズーリは、あらゆる面で最高のものを示した。この数年、ポルトガルはヨーロッパで最高のサッカーをする国と見なされており、EURO2008の本命に挙げる人も多い。ただ、その強豪ポルトガルを圧倒した今のイタリアを手放しで褒めるのは少々危険かもしれない。なぜなら、そもそもポルトガルは相性の良い相手なのだ。これまでイタリアはポルトガルと24回戦って18勝4敗2分け。最後にポルトガルに負けたのは1976年12月22日のことで、その後は5連勝中だった。アッズーリのメンバー17人の中で、イタリアが最後にポルトガルに敗れた試合が行われた日にすでに生まれていたのはファビオ・カンナヴァーロとオッドだけ。世代交代が良い形で行われていることを示したゲームであったとも言える。

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