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| 文●アダルベルト・ボルトロッティ text by Adalberto BORTOLOTTI 写真●グエリン・スポルティーヴォ photo by GUERIN SPORTIVO | ||
今夏のユヴェントスは、メルカートで実に効果的な補強をした。おそらく、ユーヴェ・フロントは、昨夏のローマの補強を参考にしたのだろう、「量より質」ということを念頭においての補強策を実施したものと思われる。各ポジションにナンバーワンとも言える選手を獲得することで、その他の“無駄”な出費を避けたのだ。ブッフォン以上のGKは世界中捜しても見当たるものではないし、1000億リラ以上払ってまでも欲しいと思えるようなGKはこの男以外にはいない。テュラムも然り。彼以上に完璧なDFがどこにいるというのか?ネドヴェドにしても、彼ほど安定していて、しかもゴールを決めるアウトサイドMFが他にいるだろうか?さらに付け加えれば、(カペッロは別にして)“新監督”リッピほどこの10年間で栄光を手にした監督が他にいるだろうか?その上、リッピはユーヴェ最後の黄金期を築き上げた監督だ。“超ビッグ”以外にも、クリスティアン・ゼノーニの獲得、レンタル先で才能が開花したエンゾ・マレスカの復帰も、チームの戦力アップにつながるはずである。 時として選手を多く抱えることは問題を引き起こすものだが、今シーズンのユーヴェは適当な人数でチームを作り上げたという感じである。控え要員に人材を欠くわけでもなく、だからといって、余剰人員がいるというわけでもない。バランス良くまとまったチームに、ナンドロロン疑惑で出場停止となっているダーヴィッツが加わることでさらに大きな戦力アップが望める。 アンチェロッティの忍耐強さのおかげで、苦痛に耐えつつもチームリーダーとして復帰したデル・ピエロの存在も大きい。そのポジションのナンバーワンとは言えないが、少なくとも上位数人の枠内にいると見なされていたデル・ピエロの完全復活は、ユーヴェにとって大きな戦力補強と言えるだろう。 しかし、一方でユーヴェの新シーズンに不安を抱く要因もある。今夏のユーヴェは、これまで出費を渋っていたのが嘘のように移籍市場で大立ち回りを演じた。だが、果たしてメルカート戦略は成功したのか?ジダンの放出が何を意味するのか?ジダンは常にユーヴェを上昇させた男であり、単にユーヴェの攻撃の司令塔というだけの選手ではなかったはずだ。確かに、ブッフォン、テュラム、ネドヴェドというそれぞれのポジションでナンバーワンと言えるカンピオーネを獲得したが、その代償として、ナンバーワン中のナンバーワンとも言うべき選手を失ったのだ。ジダンはユーヴェの魂でありハートであった。ジダンを欠いた時、ユーヴェがどれほど惨めなサッカーをしたか記憶している読者は多いはず(昨シーズンのチャンピオンズリーグでの敗退)。ジダンは代替えの効かない選手であって、ジダンのクローン人間など決して存在しないのだ。ユーヴェはジダンを軸にして機能していた。そして、ジダンがいない今、リッピは早急にジダン抜きの戦術を編み出し、それを全選手に肌で覚えさせる必要があるのだ。それだけではない。ジダンがプレーした昨年も一昨年も土壇場でスクデットを逃しているユーヴェにとって、優勝するためには、ジダンがいた時以上のプレーが要求されるのだ。それが決して楽ではないことをリッピは感じているはずである。 |
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| GKの移籍金としては史上最高額の1000億リラ(約55億円)でユヴェントスに移籍したブッフォン。現在、世界最高のGKと呼ばれる実力と、23歳という若さを考えれば、安い買い物なのかもしれない。 | これまで何度も噂にあがっていたユーヴェへの移籍がいよいよ実現した。昨シーズン、リーグ最少失点を誇ったユーヴェの守備陣は、テュラムの加入でより強力なものとなるだろう。 | 豊富な運動量と献身的なプレースタイルは、まさにリッピの好み。ジダンと同じプレーを求めるのは無理だが、ネドヴェドのチームへの貢献度はジダンよりも上なのかもしれない。 | アタランタでの活躍で、一気にイタリア代表に選ばれたクリスティアン・ゼノーニ。右サイドからのダイナミックな突破は、今までのユーヴェにはなかっただけに、新しい武器として期待されている。 |
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