本誌の写真でもおなじみのイタリア在住カメラマン、高橋在(ARI)氏。1歳の時からローマで育ち、イタリア語も日本語も完璧なバイリンガルのARIさんは、もちろんピッチサイドで多くの写真を撮っているが、スター選手のインタビュー・ポートレートもたくさん手掛けてきた。インタビュー取材の際、ごく自然に選手たちの素顔に触れることができるARIさんに、ジョカトーレたちの気になる裏話を聞いてみた。「イタリアのサッカー選手は大体みんないいヤツらなんですけどね、中でもデル・ピエロがダントツ1位。(取材の)仕事がやりやすい人なんですよ。ハンサムだし、表情が豊かでカワイイし、興味深いことも言うし。写真を撮るにしても話を聞くにしても、デル・ピエロはありがたいですよ。唯一のネックは、サッカー以外にもいろいろと忙しいみたいだから、約束によく遅れてくることぐらいかな。ある時、2時間以上待たされたことがあったけど、部屋に入ってくるなりつたない日本語で照れくさそうに『オ・マ・タ・セ・シ・マ・シ・タ』って言うもんだから、すぐ許しちゃった(笑)」。うーん、アレックスの照れ笑いが目に浮かぶなあ(まぶしいーっ)。
お次はトッちゃんことトッティの話。「トッティは最近貫禄が出てきたんでサマになってる写真も撮れるんですが、タイミングと運が肝心ですね。10枚撮れば1枚はキリっとした顔をしてるけど、残りの9枚はイヤに気が抜けた表情なんですよ、トッティって(写真参照。こんなカオするトッティって意外!)。それに相手が親しい記者じゃない限り、インタビューではかしこまっちゃって、すっごく当たり前な話ばかりするしね。でも、トッちゃんて、本当は面白いヤツなんですよ。ある時、トリゴリア(ASローマ練習所)で彼の取材をやっていたんですけど、同じラウンジの3mぐらい離れたところで地元テレビがカンデラのインタビューを撮ってたんですね。『朝起きて一番先にやることは?』という質問に、カンデラが『う〜ん、そうだな。水を一杯飲むことかな〜?』って答えると、こっちの取材に応じていたトッティが急にカンデラに向かって笑いながら叫ぶんですよ。『な〜にが水を一杯飲むかな〜、だ。気取っちゃってさ。お前が朝起きて最初にやることは、屁をぶっ放すことだろうが!』ってね(笑)。もちろん、僕も含めラウンジにいた人全員が大爆笑。各取材が一時中断してましたよ」。ふ〜ん、トッティって意外におちゃめなヤツなんだなあ。
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ARIさんが仕事で接してきたジョカトーレたち。
それにしてもトッティのこのカオって……。
もちろんARIさん撮影のトッちゃんです |
そしてゴシップの凖レギュラー(?)ヴィエリ君も登場。「面白いと言えば、ヴィエリも一見怖そうに見えるけど、実際はすごくヒョウキンでおかしいヤツなんですよ。この間のイタリアvsアメリカ戦を控えてのアッズーリ合宿所で、練習を終えて引き上げるヴィエリのスナップを撮っていたら、ヴィエリが僕になんか言ってくるんですよ。『あんた、今オレの写真1枚撮っただろ。100万リラ(約6万円)ちょうだい!』ってね。僕が笑いながらシャッターを切り続けたら『あっ、今もう1枚撮ったね?はいよ、お勘定は合わせて200万リラだよ』なんて言うんですよ。もちろんジョークなんだけど、ヴィエリはそれを真顔で言う。知らなかったら、『なんかヤバイのかも』って思っちゃいますよね。僕はその時ヴィエリに『わかった。200万リラってユーロでいくらなのか言ってくれたら払うよ』って言い返したんです。そうしたらヴィエリ君、さすがに計算弱いのか、頭抱えちゃって。『え〜っと、ユーロでいうと……まあいいや、今日は大目に見てやろう。タダでいいよ』って、のっさのっさと宿舎に向かって行きました」(ちなみに、200万リラは2,000,000÷1936.27=1032.91ユーロ。そんなの暗算できるわけないよなー。ねえ、ボボ君)。
そしてARIさんのカルチョ裏話は続く。「カンナヴァーロはですね、いい顔していますね。何よりもあの眉毛がいいですよ(やっぱり!)。目もはっきりしているから、ピントが合わせやすいし(笑)。彼は日本が大好きみたいで、特に日本のマンガが好きなんですね。昔からルパン三世にハマっているみたいで、この前、僕が『ウチにルパン三世の単行本第一巻があるよ』って言ったら、急に表情が真剣になっちゃって。『いくらでも払うから、譲ってくれ』って言われましたよ。今、いくらで売ろうか検討中です(笑)。マジな話、今度持っていってあげるつもりですよ。もちろん、無料でね!」
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| 貴重なARIさん本人の顔写真。ところでARIさんコレ、どうやって撮ったんだろ?(あ、撮ってもらったのか?) |
ARIさんみたいに、イタリア語で選手たちと喋ることができると、かなりのマル秘情報なんてのも聞くことができるのだろうか?「いやぁ、そんなこともないですよ。例えばこの前、ミラノ・ダービーの前の週だったかな。ミラネッロ(ACミラン練習所)へルイ・コスタの取材に行ったんですよ。クラブハウスでルイが来るのを待っていたら、そこにたまたまピッポ・インザーギがひょっこり現れて。前に何回か会っているから、向こうも僕の顔を知ってるんですよね。その時、新聞はみんな数日前から『インザーギ、ミラノ・ダービーで復帰』と書き立てていたので、僕は本人に『ピッポ、どう?ダービーで復帰できるの?』ってさりげなく聞いたんですよ。そうしたらピッポは『いや、ダービーには間に合うわけないよ』って。僕が一言『そりゃ残念だね』と言って、その時の会話はそこで終わったんですけど、本当は『ねえねえ、マヌエラ・アルクーリと付き合ってるんだって?ねぇ?』って突っ込みたかったですよ!(笑)『ねえねえ、彼女ってどうなの!?』とかさ(笑)。でもやっぱり、聞けないですね。言葉の問題じゃないですよ。皆さんだって、日本語が通じる中田選手を相手にいきなり『××さんと付き合っているって本当?』って聞かないですよね」。そりゃまあそうだ。っていうか、聞かないというより、聞けない!なーんて感じで、出てくる出てくるARIさんの裏話。今後もぜひいろんな話を聞きたいものだ。さて皆さん、次は誰の話が聞きたい? |